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2004/08/28

Jazz Rock Dusterの巻

この記事は、ゆうけいさんへのトラックバックです。

Jazz Rockとはなんぞや、というと、僕の世代からいえばゲーリーバートンが最初に思い浮かぶ。プログレというとロックの方面の言葉なのか僕にはピンとこないが、ジャズロックはちょうど僕がジャズを聞き始めた1971年ころまでの言葉だったと思う。

バートンがラリーコーイエル(当時は日本ではコリエルと呼んでいた)を加えて、それまでのスタンゲッツバンドから独立して始めた音楽がその走りではないのかな。このバンドの最初のアルバムがダスターで、1967年の吹き込みというからもう37年も前のことになる。今聴くとジャズとしか聞こえないかもしれないが、当時は相当衝撃的だったと思う。

duster.JPG

バンドメンバーはGary Burton(vib), Larry Coryell(g), Steve Swallow(b), Roy Haynes(ds)というから、Coryell以外はジャズ畑の人ばかり、というかRoy Haynesなんてチャーリーパーカーと共演したような人で、1998年にもチックコリア、バートンなどと共演したりという、すごい人だ。スワロウもここではまだウッドベースを弾いている。やはりこのバンドを特徴づけているのはコーイエルに他ならない。

このアルバムのライナーノーツがジャズロックという言葉の始まりを示唆していて興味深いので、抜粋して僕なりに訳してみよう。

Jazz, Rock and a lot of other things are currently colliding. A new music, for which there is as yet no name, is being born.
ジャズ、ロック、そしてその他の多くのものが現在衝突している。一つの新しい音楽、まだ名もないものが生まれつつある。

"I would prefer not to have our music claimed as jazz, or rock, or anything," Gary says. "It has a variety of elements in it, the most important being improvisation."
「僕たちの音楽を、ジャズとかロックとか呼ばれたくはないね」とゲーリーはいう。「たくさんの要素が含まれているが、一番大事なのはインプロビゼーションであることだ。」

The music resulting from this challenge is bridging a gap which has separated jazz and youth for a decade. The builder of this particular bridge is twenty-four. "I'm young, and I like being young. I feel like having long hair. I enjoy rock music and feel it has an extremely important role in the future of music.
この挑戦から生ずる音楽は、十年にわたってジャズと若者を隔てていたギャップを橋渡しする。この特別な橋の建設者は24歳だ。「僕は若い、そして若いことが好きだ。髪を伸ばしたいね。ロックは楽しいし、音楽の将来に非常に重要だと感じるよ。」

Ornette Coleman has defined jazz as having "something to do with the creative spontaneity of the times we are in."' DUSTER has everything to do with that.
オーネットコールマンはジャズの定義を「我々がいる時代の創造的な自発性と関係した何ものか」を持つ、としている。DUSTERの全てはそれに関係している。
MICHAEL ZWERIN The Village Voice, New York City

ゲッツバンドにいたころのバートンは、眼鏡をかけた銀行員などといわれたくらいな風貌だったが、このダスターの写真では眼鏡をとり髪も少し長くなっている。その後はロングヘアと髭(mustache)のバイビストとしてブレイクしたのも今は昔、現在ではもう大御所中の大御所になっているね。

ちなみに、DUSTERに入っている"General Mojo's Well Laid Plan"は僕が大学のバンドで最初に取り上げた曲の一つとして有名、かもねぇ? ははは\\(;^^;)//

さて僕は1971年に大学に入りジャズをはじめたのだが、この頃がジャズの転換点というか終焉ともいえるのかもしれない。コリアのReturn to Foreverやザヴィヌル-ショーターのWeather Reportが出たのがこの時代で、まさに激変の時代だったと思うし、その時に居合わせたのは幸運だった。どちらのバンドも初来日を聴きに行けたのだから。

クロスオーバーという言葉もフュージョンという言葉ももう少し後に出てくる言葉だが、ジャズロックという言葉は消えつつあったと思う。シカゴなんかはブラスロックといっていたようだが、そちらの分野はよく知らない。

次回はフュージョンについて知ってることなど書いてみたいが、最近はなかなか更新するヒマがないなぁ。

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コメント

takiさん、トラクバックありがとうございました。また、ジャズシーンからの考察ありがとうございました。いやあ、ゲイリー・バートンとは意外でした。クリスタル・サイレンスや小曽根真さんとの競演のイメージしかありませんでしたから。私がロックに興味を持ったのは70年前後のことですから67年と言うのは私にとっては早すぎたのでしょう。一体Vibraphoneでどのようなロックを奏でていたんでしょうか、興味ありますね。

投稿: ゆうけい | 2004/08/29 17:12

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