« きまぐれオレンジロード | トップページ | Musikalishes Opfer »

2005/10/08

LOST & FOUND

二日ほど、久しぶりに東京方面での仕事があったのだが、ちょっとした事件があったので書いておこう。

僕の仕事は色々あるものの、いつもはショボい系ばかりなんだけど今回はかなりなBig Oneだ・・・といっても権利関係がうるさいお客様なので細かいことはいえないが・・・。

初日は「アメリカ人相手に技術的な説明を」という担当の営業さんからの依頼もあり僕が狩り出されたということなのだが、きちんとした通訳の方がついていたので(さすがに大手だ)、特に英語を使うこともなく何とかこなすことができた。でもミーティング後に個人的にもう一度説明を求められた時には、思わず英語が出てしまったので、通訳の方はちょっと不愉快だったかもしれないな。。harlie

さて仕事が予想外に早く終わってしまったのだが、営業さんが駅前に映画館があるからそこで時間をつぶそうか、といいだした。ということで、僕は娘が面白いといっていた「チャーリーとチョコレート工場」を見ることにした。映画はよく出来たお伽噺という感じだな、今回の仕事には相応しいかもね。

宿泊先は駅からは不便なので、タクシーでいくことにしたのだが降りる際にお金を出そうとすると・・・・ない!、ないない、サイフがないぃぃ!!、 どっかで・・・というより映画館でチケットを買うまではあったのだから、あの辺り以外には考えられない。

とりあえず同僚にタクシー代も前払いのホテル代も払ってもらった上に1万円だけ借りて、再度駅前の映画館に戻ることにした。いつも来ている同僚がいうには、あの辺りには人様のものを取るような人間はほとんど来ないはず、だから映画館に届けられているんじゃないか、というのだ。

しかしこういうときに限って中々タクシーが来ない。

しばらくしてやっと来たタクシーに乗り、一路駅前まで引き返す。運転手さんが何か話しかけてくるけど頭の中はそれどころではないので、ろくに返事もしないからその内に黙ってしまった。でも料金が気になるのでメーターを見ていると来る時より安そうだ、どうしてかな?

 駅前に到着、1万円札を差し出す
 「あらぁ、私も細かいのをオツリに出してしまってないんですよ、ありませんか?」
 サイフを落としたので映画館に捜しに来た事情を話す
 「ならばここで待ってますから、用事を済ませてきてください」
 「その時にお金を崩してきてくださいよ」
 その言葉に甘えることにし、急いで映画館まで走る

 「いえ、届いてませんねぇ、どの映画をご覧になったのですか?」
 「どの辺りのお席でしょうか、8時過ぎに今の上演が終わりますので見ていただけますが」
 いや、タクシーが待っているので・・・
 「お名前とお電話番号を・・・」
 ついでに同僚の携帯番号を書いておこう(僕は持ってない)
 急いで駅に戻る・・・お金を崩さなきゃ・・・喉が渇いたな・・・

 「アップルジュースですね、サイズはどれになさいますか?」
 Sで・・・お金がないもんね~

しかしこのまま客が遁ズラしてタクシー代を払わないってこともあり得るのに、人のいい運転手だな

 「サイフは? あらぁ、災難ですねぇ」
 「お金は崩せました?」
 「料金はKeepにしておきましたから、ここに着いた時の金額のままになってますからね」
 「タクシーにはそういう裏技があるんですよ」
 「え、ホテルへ戻るんですか、じゃ継続で帰るほうがお安いですからそうさせていただきますね」

 「このタクシーは普通より料金が安いので近場でもよく利用していただくんです」
 「だからつり銭がどうしてもすぐなくなるんですよ」

そうか、だから最初のタクシーより安かったんだ。しかし、わざわざ自分が損するような裏技をしてくれるとは・・・

 帰路は何だか打ち解けて色々話をする(サイフの件ですごく同情してくれた)

 「\3220ですが\3000でいいですよ、自分に対するペナルティーです」
 「いえ、私がオツリを用意していなかったのが悪いですから」
 「レシートは\3220で出しますから経費で請求しちゃってください」
 いや、そういうわけにはいかないけど・・・

 ペコペコと頭を何回もさげお礼をいいながらタクシーを離れる
 ホテルに戻り、同僚のお金をあてに食事に出る

 酒好きな彼は結構飲んでいる
 ・・・僕は飲めないからな
 「・・・? 誰やろ、こんな時間に」
 「はい、**です」
 「え、どなた? は?何ですか?」
 「え? あった? ほんまに? え~。よかったぁ!ありがとう」
 「おい、映画館からや、サイフがあったって、よかったなぁ」
 ・・・ううう(うれし涙)
 「俺の携帯、教えといたんか、そうか」

これで今夜は安心して寝られる・・・あぁ、よかったぁ。

 翌朝、早速映画館に行き落し物のサイフを受け取る
 またペコペコと頭を下げながら映画館を離れる
 意気揚々と、でもないけど清清しい気分で再度客先を訪問

 「じゃ、ちょっと現場を・・・」

 エレベーターで途中まで昇るものの、そこからは外壁に沿った足場を上がっていく。
 お客様は慣れたものだが・・・
 最上階、地上60mだそうだ・・・足場に覆いのネットしかない
 怖いなぁ、でも何だか爽快な眺めだな
 片側は海だけど、反対側は色々あるなぁ・・・

 来年の今頃はこの高さから落ちる人が何人も出るらしい・・・

  ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

世の中、まだまだいい人がいるって本当に実感した二日間でした。映画館の中を捜して電話してくれたチケット売り場の方、そして親切な運転手さん、本当にありがとうございました。

初日に見た映画もそうだけど、今回の仕事では楽屋裏ばかり見てきたあの世界にひょっとすると僕も引き込まれていたのかもしれないね、そう思えばまた楽しからずや。

しかし「チョコレート工場」にモノリスが出てくるとはねぇ・・・あれは子供には分からないだろうけど、ククク・・・、映画については、ゆうけいさんのblogこちらなんかをどうぞ。

|

« きまぐれオレンジロード | トップページ | Musikalishes Opfer »

コメント

 こん**は、Takiさん、このたびは災難でしたね。でも無事に財布が戻ってきてよかったです。ティム・バートンの魔術にかかってしまわれましたか(^_^;)。
 私も先日観ましたが、楽しかったです。おっしゃる様にパロディ満載で、監督が映画の中で遊んでいる感じでしたね。こちらからTBさせていただきました。

投稿: ゆうけい | 2005/10/09 10:49

ゆうけいさん、コメントとTBをありがとうございます。
一日で地獄から天国まで(かなり大袈裟)見てしまったあの日は、本当に魔術にかかってたんでしょうねぇ(;^o^;・・・
そうだった、チョコレート工場の予備知識はゆうけいさんのblogで読ませていただいていたのですが、すっかり忘れていました。遅ればせながら文末のリンクに追加させていただきました。

投稿: taki | 2005/10/09 22:29

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: LOST & FOUND:

» チャーリーとチョコレート工場 [ゆうけいの月夜のラプソディ]
 私事で恐縮ですが、今日から遅めの夏休みに入りました。というわけでまずは「チャー [続きを読む]

受信: 2005/10/09 10:39

« きまぐれオレンジロード | トップページ | Musikalishes Opfer »