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2006/04/20

AISHA DUO

このところ、現在のジャズヴァイブを代表する赤松氏からコメントを続けていただいている。僕のblogがこんな光栄に浴するというのは前代未聞というか、まことにもってもったいないことであります。Dualisの記事に続くコメントを是非読んでください。僕のコメントはどうでもいいですけど。

その記事の冒頭にご紹介させていただいた赤松氏のblogでエスカレーターについて僕がちょっとコメントを書いたことが発端でコメントをいただくようになったのだが、どういうわけか同じようなことは続くもので、そのDualisの記事で感動したと書いていた打楽器の服部さんともソーシャルネットワークの方でメッセージを交換させていただくという全く予想外の経験をしてしまった。ちなみに最初にメッセージをいただいたのはソプラノの橋本さんでした。

Aishaさて赤松氏から紹介されたAISHA DUOなのだが、赤松氏がコメントで十分に語られているので何をかいわんやなのだが僕なりに書いてみよう。

話はいきなり遡って、70年代にジャズシーンは大きく変貌したと思うのだが、その中で特異な存在だったのがECMレーベルだった。ドイツのマンフレッドアイヒャーが作ったヨーロッパ的、ややクラシック室内楽的な、あるいは現代音楽的な要素のジャズがとても新鮮で一部では熱狂的なほどにブームになる一方で、50年代から60年代のジャズに馴染んだ人の中には眉をひそめる人もいたと思う。確かにあれはジャズではないといえばそうかもしれない。

ヨーロッパジャズの動向どころか、世界の動向もよく知らない、というか特に注意も払っているわけではないから、赤松氏からの受け売りなのだが、ヨーロッパは当のECMが新鮮さを失った(と僕は思う)後もその呪縛から逃れられないのかもしれない。ジャケットもご覧の通り、かなりECMっぽさが漂う。

AISHA DUOもその例外ではないようで、特に中盤にかかると「あ、これはあの・・・」という気がしてしまう。PreludeのCelloを聴くとDavid DarlingのCyclesを思い出してしまうし、Windの後半に出てくる声のような笛のような音ではKeith JarrettのRuta and Daityaを思い出してしまう。しかし全体にいうと、かつてのECMなどにみられたダイナミズムがそれほど感じられず、ややもの足りなさがある。70年代にあった音楽も室内楽的ではあったが、一曲ずつがそれぞれに力強さや個性があったが、このアルバムは全体によくできているものの何となく小さくまとまっておとなしい印象は拭えない気がする。

とはいうものの、僕自身は結構気に入っているアルバムではある。Children Songなど8曲も取り上げていて、今更何でこれを、という気がしていたが、これが結構力が入っていてよかった。中盤は中だるみしてしまうのだが、その後のWind、Blanca、Amandaあたりが最もこのユニットらしい曲ではないかと思う。全体にこの辺りをもっと追求して欲しいところだ。VibのMarco Decimoはなかなかと良い感じだ、とはいっても欧州的鉄琴楽器音楽愛好家ではない方にはお勧めはしませんが。

珍しい、といっては失礼なのだろうけどイタリアのジャズである。だから何かイタリアらしさを期待してしまう面もあるのだが、何がイタリアらしさかと考えると、ふとそれは案外、日本のジャズに対してステレオタイプのジャポニズムを求めるのと同じなのかもしれないと気がついたのだった、といいつつ、今はこのアルバムのMarco Decimoの師匠であるDavid FriedmanのApril Joyを聴いているのであった。しかしvibも練習をまたサボってるなぁ。

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