理解不能
今朝の毎日新聞、トップの見出しが目に入ったものの、よく分からないから記事を読んだら、何だい、これは?
届け出た母親起訴
離婚300日以内出生→前夫の子
大阪地検取り消し
規定理解不足
さて、これを読んでどう理解するだろうか。僕なら、離婚後300日以内に生まれた子を前夫の子として届け出た母親がいたが、彼女は規定理解不足だった。そのために大阪地検が届出を取り消し、起訴した、ということかと思う。だから届出が間違いだったから起訴されるのか、大変だなぁ、などと考えてしまった。
あるいは、出生届けを出した母親が前夫を起訴したが、何か理解不足があって地検が届出を取り消したのだろうか。
そこで記事を読んでみると、母親は生まれた子供を前夫の子として届け出たが、実は交際相手との間に生まれた子であった。そこで大阪地検は公正証書偽造の罪で起訴した。しかし民法772条では「離婚後300日以内に生まれた子は前夫の子と推定」という規定があり、母親はこの規定に従っていた。
つまり地検の理解不足であったということで、地検が起訴を取り消した、というのが真相だった。
やれやれ、新聞社は正確な情報を正確な日本語で伝えるのが仕事でしょう。特にトップの見出しは大切だよ。
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コメント
私も最初混乱しました。最近の新聞の見出しはこれに限らずひどいものが多いですね。それにしてもこの地検の検事も一体何考えてるんだろう、理解不足と言葉では足りないくらい無茶苦茶なことやってる気がするんですが。
投稿: ゆうけい | 2007/02/17 21:24
ゆうけいさん、コメントをありがとうございます。
全く言葉のプロたるべき新聞社がこれでは困りますね。
杓子定規に民法通りの届出を区役所が指導したというのも、どうかと思います。
タイトルを「理解不足」から「理解不能」に変えました。
投稿: taki | 2007/02/17 22:59