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2007/05/27

剣の舞

このところ、記事を書こうと思ってもどうも頭の中がまとまらずスランプ気味。だから今日はちょっと前から気になっていたものの、どうでもいいことを書いてみよう。

Busou 左のイメージは2-3週間前の少年ジャンプの裏表紙。しかし最近はジャンプも面白い漫画がなくなったねぇ、惰性で買ってるけど(僕が買うわけではないんだけど)半分以上は読まないな。

という話ではなくて、この裏表紙絵の真ん中でカッコよくポーズを決めている主人公らしき少年の、この「構え」だ。これは「武装錬金」という漫画のようで、原作者は和月伸宏。マンガは読んだことはない。
この作者は「るろうに剣心」とか時代劇も描いているから、武術には詳しいのかと思っていたんだけど、どうなんだろう。「るろうに・・」の時はあんまり気をつけてみていなかったから気がつかなかったが、そうでもないのかもしれない。あるいは、この裏表紙はゲームの宣伝だから違うスタッフが描いたのか。

はるか昔、というのか、まぁ、15年以上になるから昔だ。僕も武術をかじっていたことがあるから、「構え」とかにはある程度の知識と拘りがある。「構え」は武術の基本だ。

で、この絵の中心の少年の構えについて、今日は薀蓄を傾けてみたい、って前置きが長すぎだ!

さて、このポーズ、気になっていたら他の漫画でも似たようなのがあったから、案外、この手の武闘ものでは定番なのかもしれない。

問題点は二つある。

まず足を左右に大きく開いて上半身を斜に前傾姿勢で敵をにらみつけている、というのがこのポーズだが、武術の構えにおける足は前後に開き、その幅もあまり大きくしないのが基本だ。自分でやってみるとわかるが、このマンガの姿勢から前方の敵に対し素早くアタックすることは難しい。同様に敵がアタックしてきたときに素早くよけることも難しい。ただ右膝が若干ながら曲がっているから、左足で蹴って右へよけるのは可能かもしれないがね。

動作を開始するにはどちらかの足に重心を置き、もう一方の足で地面を蹴らなければならないが、左右に大きく開いているとそれがすぐには出来ない。せいぜいが後ろに倒れて後方回転しながら体勢を立て直すくらいではないか。前に倒れてもよいが、敵に近づきながら背中を見せるから、その間にやられてしまう。

Jackie ジャッキーチェンの映画を観ているとよく分かるのだが、足を左右に開いたとしても咄嗟に動けるように歩幅は広くはしない。重心を低くする場合はこのような前傾姿勢ではなく両足は大きく開くが、前後であろうと左右であろうと、片方の膝を大きく曲げてそこに重心を乗せることで咄嗟の動きに備える。両足に均等に体重をかける姿勢は相撲などにもあることはあるが、その場合も上半身は相手に向けていて、このマンガのように上半身斜め前傾はしないと思う。相撲でも立会い直後はよく見ていると足は前後に、前膝を曲げた構えになっている。特にこのマンガの場合は剣を持っていてそれを使う前提の姿勢だから色々と問題が出てくる。右上写真はアマゾンから"The Best of Jackie Chan"、ふーん、そんなCDがあったんだ。

さて二点目が、そので剣ある。

何だか馬鹿でかい矛(ほこ)のようなものを右手に持って後方に引いているが、この持ち方と姿勢では素早く攻撃することは出来ない。以下、めんどくさいから剣とします(何がめんどくさいのかっていうと、先に記事を書いてしまってから矛だと気がついてここだけ書き足しているのと、タイトルを決めてしまったものですから)。

これだけ大きな武器だから、当然両手で持つことが前提だろうが、どうもこの体勢の次には両手で持った剣を真上から振り下ろすシーンが来るらしい。しかしこの体勢だとそれは素早く出来る動作ではない。

真上から両手で持って振り下ろすには、まず一旦自分の前を通して上に振りかぶりつつ左手を柄頭に添えて握り、その上で振り下ろさなければならないから、時間のロスが意外と大きい。それに自分の視界を多少なりともさえぎることになる。

これも自分でやってみるとわかるのだが、両手で剣を持つ構えの基本は普通に剣先を前方の敵に向ける単純な姿勢だ。この基本の構えの姿勢か剣を右手片手で持って後ろにまわし、すぐに振り降ろそうと考えれば、大体誰でも刃先はこの裏表紙の絵(以下、マンガとします)と逆の方向に向けるだろう。つまり切っ先は真後ろより左方向を向いて、剣を持つ右手は、掌が上向きになる。見方によれば、ピッチャーがボールを投げる寸前の姿勢に近いともいえる。

この体勢からだと、右手だけでもすぐに斜めに切り込むことが出来るし、頭上に構え左手を添えて上段の構えになるのも簡単だ。

剣などを柄物(エモノ)というが、柄物を持ったら常にその先(切っ先)は敵の目元を指して攻めの意図を示すのが基本である。あるいは刃が相手にすぐに切りかかれる向きになっていなければならない。しかしこのマンガでは、切っ先は敵、つまり読者側からはずれている。

このマンガの柄物の持ち方はあるいは「突き」の姿勢という見方もあるかもしれないが、この姿勢から突こうとすると、切っ先を大きく回転させないと敵を突くことが出来ない。「突き」ならば、当然ながら切っ先が画面正面、つまり読者側を向いていなければならない。それに足を左右に開いた前傾姿勢では突くために前方へ踏み出すのが困難だ。

ついでながら、女戦士もゲームやらマンガによく出てくるが、多くの場合、肘を左右に開いて腕を左右に振りながら内股で走っているが、あれもどうかと思う。訓練をした戦士があんな走り方をするかねぇ?そうそう、彼女たちの構えも内股だね、あれもおかしいんだけど、「可愛い~!」っていうことなのかしらん、僕にはそうは思えないが。

というような、何の役にも立たないボヤキ漫才のような話でありました。マンガは面白く読めればそれでよいというご意見もあるでしょうが、他の話のタネがまとまらなかったもんですから・・・といいながら、Part III、更新

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コメント

なるほどぉ~。さすがの蘊蓄ですねぇ。
というところで、hatenaのchachamaruがblogをcocologに移しました。

http://picksclicks.cocolog-nifty.com/

まだ文章と画像がシンクロしておりませんが、よろしく。

投稿: Picks Clicks | 2007/05/30 01:00

誰かと思えばchachamaruさんでしたか。hagenaの方の更新がないのでどうしていたかと思っていました。早速リンクを書き換えておきます。
長々とつまらぬ薀蓄にお付き合いいただきありがとうございます。まだ左手の位置がジャッキーと比べてみると全然違う辺りとか、突っ込みどころは一杯ですが・・・。
お母さんが亡くなられたのですね。学生時代に伺った時にお会いしただけですが、雍容とした印象が残っています。ご冥福をお祈りします。

投稿: taki | 2007/05/30 21:50

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