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2007/08/19

Available Scales

II#dim7→IIm7の続き。

前回、アプローチコードという名称を使ったけれど、考えてみると経過和音という方がいいのかもしれない。

PICKS CLICSさんがコメントに書いた、IIm7に対するドッペルドミナントかどうかというと、それはVI7だが、普通に考えるとこれから出てくるdim7は、VI7-9のアッパーストラクチャーという奴だから、IIIdim7になってしまう。

dimスケールの構成音にはII#dim7の音も含まれるが、ちょっとこれは無理がありそうだ。というのもドミナントという性質を考えれば、VI7の3rdと7thが重要な音になるが、本来のII#dim7の構成音がその半音上になるので、VI7-9とは相容れず代理コードには出来ないと思うからだ。

スケールについての僕の考え方の基本は調性にある。JobimのWaveの場合は転調してしまうが、ことの発端はこの曲や類似のCorcovadoなので、これについて先に考えてみる。Cメジャーというキーなら次のコード進行になる。

Cmaj7|Abdim7|Gm7|C7-9|
Wave1_2

 

Abdimでは、まず構成音は、Ab、B、D、Fで、これにCメジャーの音を加える、というよりCメジャーのスケールの中でこれらの音を適当に操作する。スケールがどの音から始まるかというのは無視している。

A案: D,E,F,G,Ab,B,C
Wave2

B案: D,E,F,G,Ab,Bb,B,C#(ディミニッシュスケール)
Wave3

C案: E,F,G#,A,B,C,D(ハーモニックマイナー)
Wave4_2

 

どれでも使えないことはないし、それぞれを組み合わせることも可能だが、B案のC#やBbはオルダードな響きになるので、うまく使わないと音が浮いてしまうだろう。

一方でA案とC案にあるAやCはコード構成音の半音上なので、ソロの経過音的、あるいはアプローチノート的な使い方や出来るが、主要な音には使いにくいと思う。

では、II#dim7は何かの代理コードとして考えられないのかというと、二通りが考えられると思う。

まず上のスケールからみてもメロディーからみても、特徴のある音はAb(またはG#)だ。これを特徴的に含む、つまり3rd、7th、-9thなどに含んでdim7を作りうるコードというと、E7-9、Bb7-9、G7-9が考えられる。これにDb7-9が加わると、ドミナント7の代理コードが全部揃うが、Cメジャーというキーの中で普通にみて可能なのはE7-9とG7-9だ。E7は平行調のAマイナーのドミナントになる。従って次のような見方も可能かと思う。

Cmaj7|E7-9|Gm7|C7-9|
Cmaj7|G7-9|Gm7|C7-9|

E7-9を基本とするスケールは上に上げたハーモニックマイナーなどになるだろう。G7-9考え方でスケールを書くと次のようになるかと思う。これにBbやC#を入れることも可能だ。 Wave5

 

もう一つのパターンについても考えてみよう。前回に書いた"I can't give you anything but love"とか"Someday my prince will come"に出てくるパターンだ。

Imaj7on3rd|II#dim7|IIm7|V7|
Cmaj7onE|Ebdim7|Dm7|G7|

これは多少無理があるかもしれないが一種の循環コードとも捉えられないことはない。

Cmaj7|Am7|Dm7|G7|
   ↓
Cmaj7|Am7/D7-9|Dm7|G7|
   ↓
Cmaj7|D7-9(Ebdim7)|Dm7|G7|

その他、理論的に可能な考え方としては:

Cmaj7|B7-9|Dm7|G7|
Cmaj7|F7-9|Dm7|G7|
Cmaj7|Ab7-9|Dm7|G7|

ディミニッシュスケールが使えるが、FやAb(G#)の使い方が難しいかと思う。
Dim7

 

というようなことで、どうでしょうか-->PICKS CLICKSさん。

PS: Waveも循環コードの変形と考えられないこともないかな:

Cmaj7/Am7|Dm7-5/G7-9|Gm7|C7-9|
  ↓
Cmaj7|G7-9|Gm7|C7-9|

ところで、Waveのブリッジ以外の部分=12小節はブルースコードの変形ということですね。

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コメント

ごめん、VIdim7というのは間違い。VI7-9と間違えました。IとIIm7をつなぐdim7というのがよくわからなかったので。

WAVEに関していえば、Cのキーで考えるとAbdim7はE7-9でしょうね。メロディがもろにそうだから。Corcovadoも(D7 Abdim7というキーで)E7-9と考えるのがいいのかなぁ。

「C D7-9 Dm7 G7」という循環は、まぁそれもアリかな、ってところです。循環に関してはまた別途。

>ところで、Waveのブリッジ以外の部分=12小節はブルースコードの変形ということですね。

この説は学生のころから伺っておりまして、ルート音からすればそうなんだけど、なかなかそういう感じでの実現は難しいですね。

投稿: PICKS CLICKS | 2007/08/21 22:03

>ルート音からすればそうなんだけど、なかなかそういう感じでの実現は難しいですね。

そうなんすよね。しょっぱなのMaj7ってとこで砕けてしまうのでありまして、かろうじて最後の4小節ってとこですね。ただボサノヴァでは難しいですが、4ビートでやったら案外いける感じですよ。

投稿: taki | 2007/08/21 22:51

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