COLLABORATION
8月の「ジャズ初心者@神戸」の記事にPICKS_CLICKSさんからいただいたコメントで、YouTubeの映像を紹介された。
2019.3.3修正: リンクを埋め込みに変更
こんな映像があるというのは全く、こんな時こそ「オドロキ、モモノキ、サンショノキ」なんて言わなきゃならないが、とにかくこれはアルバム「COLLABORATION」の演奏そのまんまのアルメイダだ(MJQのソロは違います、モチロン)。
このLPは高校の時、兄が持っていて、中でもこのOne Note SambaとFoi A Saudadeが大好きで何度も聴いた。あまりに気に入ったので、とうとうOne Note Sambaのイントロを四苦八苦でコピーして何とか弾いてみたりした。それを楽譜にも書いておいたのだが、それはもうどこかに消えてしまった。
コード理論も音楽の時間に習った3和音くらいとギターのコード表くらいしか知らなかったので、不協和音をコピーするのは大変だったのだ。今だと色々と知識が増えているので、もっと速く出来るだろうと思う。この曲のコードも知っているしね。
Foi A Saudadeのコードも当時は全く検討もつかなかったけど、今聞くと割とありふれたコード進行のようだ。
さて、以前にこのアルバムのCDを捜した時にはなかったので、このアルバムはCD化されていないんだよね、と検索したら一発でアマゾンが引っかかってきて、またまた驚き。すぐに一番安いアメリカのサイトに注文したのが8/27、配達まで時間がかかるだろうなと思っていたら、今日届いてしまった。
懐かしさに手が震え、なんてことは全くなかったけど、確かLPはクリーム色で絵柄も違ったような(ミロのような)気がしたけど、まぁどうでもいいや。
ところでアマゾンで再検索(collaboration mjq)してみると、何と中古で\10,000以上で売っている。僕が注文したのは新品で\1,782なのだが、キーワードを変えて(アルメイダ コラボレーション)検索するとそちらは品切れになっている。8/27時点ではアマゾンでも新品販売、ユーズドの方も新品で\2,000以下が何点かあったのに、これはどういうこっちゃ?
もう一度キーワードを変えて(collaboration modern jazz quartet)検索してみると、今度は3点出てきて、お安いページもちゃんとある。これは今年の再発売盤のようだ。どうもキーワードによって出てくるページが違うようで、運良く僕は安価盤にあたったのだけど、キーワードをミスっていたら、高い中古か在庫切れで行き止まりになっていたかもしれない。コワイ、コワイ。
コワイながらも、何とこのCDにはボーナストラックが7曲もついていて、これはLP二枚分ではないか。ボーナスはMJQのみだけど未発表の演奏なのかなぁ。
しかしこうしてみると、僕は大学に入ってから偶然のようなものでヴァイブを弾き始めたのだけど、意外とそれ以前からヴァイブには縁があったのだと思う。
中学の頃だったか、兄がMJQが来日してTVの「ミュージックフェア」に出演するぞ、というので何も分からずに見たのが初めてだったと思う。何だか分からないけど、とても品格のある演奏だった印象があった。
そして高校の時はこのCollaborationをさんざん聴いていたし、同じく兄が持っていたのが、かのLarry Coryellの参加していたGary Burton Quartetの"Lofty Fake Anagram" だった。
ただ、当時はミルトジャクソンのヴァイブに慣れていたので、バートンの音は同じ楽器とは全然思わなかったのが今では笑い話にもならない、ハハハ。むしろギターのLarry Coryellばかりに耳が行ったのだ。
もっと以前からいえば、子供の頃、今思えばそれはその後にヴァイブを習った佐藤先生と弟さんの大島正嗣氏だったらしいのだが、天才マリンバ姉弟として何度かTVで演奏されていたのを聴いて大きな木琴に憧れたのが始まりだったのかもしれない。アメリカンパトロールだけはよく覚えている。
ヴァイブを弾き始めて最初に買ったのも、Milt Jacksonの"Bags and Train"だったけど、その後はBurtonタイプの演奏ばかり聴くようになって、MJQ来日時も聴きに行かずじまいだったのは、返す返すも残念といえば残念。
さてしかし、Milt Jackson御大だけは一度は聴いておきたいと、大阪ブルーノートに家内と出かけたのが、亡くなる前年のことでこれだけは一生の思い出だ。
それまで長い間、聴かずの間だったMilt御大だが、舞台に出てきて、ポーンと一つ音を出しただけで、それはとてつもない衝撃だった。バートンなんて屁の河童というのがこの音一つでよく分かった。その存在感というのは圧倒的で全く他を寄せ付けないというのは、こういうことだと平伏してしまった。
何度もの来日を逃していたのは残念かもしれないが、僕もそれなりの年齢になって初めて聴いたからこそ、あの衝撃と感動があったように思う。だからいいのだ。
いや、ほんまに感動したんでっせ、途中で涙が出てきました。演奏だけで心が震えて涙が出るというのはこの時だけ。録音と実際の音がこれだけ違うのか、と言うのもこれが初めてでした。
さて、ということで、何やらわからんくなりましたが、アルメイダのイントロを思い出して弾いてみたのがこれ。
最近のギターリハビリが多少は利いてきたのか、何とか弾いております。爪を切ったばかりできちんと磨いていないので音がガリガリいったり、ミスったり、バランスも悪いです。
速いアルペジオは難しそうに聞こえるかもしれませんが、クラシックの基本からいえば、この辺りはそれほど難しくはありません。この後、どんどん難しくなりますが、それは忘れまいた!
そのクラシックギターを師事した平島先生のサイトをリンクに加えました。
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コメント
うひゃぁ。やりますねぇ。
これはコピーしようとしたけれどもできませんでした。だいたいあのトリルが安定にできないし、トリルしながら親指を自由に扱うのができません。
半音下で始めて、いつものキーにもどしてからリズムインというのはわかっているのにできないんだなぁ。がんばってみるかな。
投稿: Picks Clicks | 2008/09/04 19:43
どうも、どうも、お褒めにあずかりありがとうございます。でもきちんと音が出てませんし、爪の引っかかった音が出て音色が汚いです。
このイントロはクラシックの基礎練習の延長みたいなところがあるので、そういう訓練をしてないと、難しいかもしれませんね。トリル? アルペジオの三連符に親指の低音というのはクラシックではお決まりのパターンなのですね。
YouTubeの画像があるので、音はとりやすいと思います。指使いが結構面白い。改めて見たら、私のも間違いがありました。
投稿: taki | 2008/09/04 22:49
実はずっと1弦開放をトレモロで弾いているのだと思っていました。
同じ曲のこんなテイクもあって、同じテイクかな?
http://jp.youtube.com/watch?v=W-9OrHd6QdM&feature=related
ギターの上の布切れは何でしょうね?
投稿: PICKS CLICKS | 2008/09/08 00:24
しまった、なにを言ってるんだか。
トレモロじゃないですよね。なんていうんだろ?
ひとつの弦を右手の複数の指で連続的に弾くっていう技。
投稿: Picks Clicks | 2008/09/08 10:15
トレモロで合ってますよ。あのパターンでアルペジオしながらトレモロはいくらなんでも不可能でしょう、それは無理です。
別テイクもどきは私もみましたが、途中でマイクにボコンとあたるところが一緒なので、同じ番組でしょう。司会のアクセントからはイギリスでのTV放送みたいですね。
布はなんですかね、ギターの角がスーツに当たってシワができないようにとか、逆にスーツのボタンがギターに当たらないようにとか、そんなとこではないでしょうか?
投稿: taki | 2008/09/08 12:26
YouTubeの横のメニューに、ONE NOTE SAMBA by Antonio Carlos Jobimというのがあって、ちょっと見にジョビンのように見えるおっさんがギター抱えてる画像がありますね。
私みたいに、これはジョビンのギターが聴けるかと期待した人が多いんでしょう、再生回数が結構な数ですが、フタをあければガックシ。
投稿: taki | 2008/09/08 12:31