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2008/10/26

Your Song

1970年代は僕がジャズを始めた時代、Weather ReportやReturn to Forever、ECMレーベルなど、新しいサウンドが生まれた時代でもあるけど、ポピュラーでも好きな曲が多い。

赤松氏が「70年代のヒット曲はスタンダード」とBlogに書かれているけど、僕もそうだと思う。ただしFMなんかで聞くばかりでレコードは一枚も買ったことはないけどね。

という訳で、懐かしい曲をYouTubeで検索してみた。

James Taylor - You've Got A Friend '71

ところで次の曲、メロディーは覚えているんだけど、タイトルを覚えていない。うろ覚えなんで間違ってるかもしれないし夜遅いので頼りない音でしか弾いてないけど、録音してみた。何だったのかなぁ。

「nazo.mp3」をダウンロード

最後はこれ。やっぱりアメリカ人はこうところがうまいねぇ。

Your Song. Elton John, Fountains of Bellagio, Las Vegas

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2008/10/25

上野公園

モーリスルイス展の続きは少しお休み。

秋はいつも忙しい。例年のことだが、アメリカの取引先からお客様が来てあちこちで講習会などを開いている。

先週の土日をはさんで一週間はずっと随行して通訳をしていた。ただし土日は帰宅したけどね。金曜日の夕方には八王子市から町田市を通って新横浜へ抜けたのだけれど、町田にはJazMys氏、横浜にはPICKS_CLICKS氏が住んでいるのだなどと思いながら、新幹線で神戸の西の果てまで帰ったのだった。

Dscf2273 最初の仕事は上野の辺り、某有名芸術系大学なのだが、フェルメール展やら何やら、色々と開催されているのを横目に見ながら仕事に向かった。

しかし月曜日は午後からまた上野なので、少し早めに東京に着けば美術館にいけると思っていたら、しまった!月曜はすべて休館だったのだ。

まぁ、翌日はまた夕刻から上野だったのだけど午後にかなりの時間が取れたのでお目当ての「ヴィルヘルムハンマースホイ展」を見にいけたのだ。月曜は一時間程度しか時間がなかったけど、この時間ではとても見れるものではなかったので、よしとしよう。

「ハンマースホイ展」についてはまた書くつもりだけれど、TakさんのBlogを見ていただく方がはるかによいでしょう。

- 弐代目・青い日記帳 | 「ハンマースホイ展」
- 弐代目・青い日記帳 | 「ハンマースホイ展」(ロンドン)
- 弐代目・青い日記帳 | ヴィルヘルム・ハンマースホイ展へ急げ!

Dscf2274 右の写真は、某芸大の旧奏楽堂。音楽、特にクラシックをする者にとっては憧れの地かもしれないね。

Dscf2275 こちらは公園内で開かれていた佐賀県物産展。英語ではOpen Air Marketとかいうらしい。

Dscf2276 右は昭和の大衆食堂というか庶民レストランの姿をとどめていた「聚楽台」。今年の4月に閉店してしまったらしい。二年前、ちょうど同じ上野での仕事の後、取引先さんやmixiの仲間と食事をしたのが一度だけの体験だったけど、子供の頃のレトロな感覚がよみがえるちょっと物悲しい店内はよかったのだけどねぇ。アメリカからのお客様が、「It's my treat」とか言って支払いに行ったら、「カードはダメ、現金のみ」といわれて慌ててお金を取りに来たのがちょっとおかしかった。

写真左の「上野百貨店」という文字が何とも気恥ずかしい。

 Hammer_banner_01  

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2008/10/18

川村記念美術館-常設展示-色々

川村記念美術館-続き-III

閉鎖されたロスコールームを過ぎての一階は、慣れてしまえばどうということはないのだけど最初はちょっと迷路のようで分かりにくい。

Dscf2264 中庭をはさんで通路があり西側には日本美術、東側にはレンブラントから印象派、ピカソにいたる様々な作品が展示されている。左はガラス張りの通路から東側の搭を見たところ。ガラスがアンバー色なのでセピア調の写真になってしまった。

日本美術の部屋には、橋本関雪などの作品が展示されている。アメリカの自己主張の強い作品群を見た後に静かな日本画を見ると、ほっとしてしまうのは日本人の性か。洋間ばかりの家で畳の部屋に入ったときのような安らぎがある。

Kikaku_2008 印象に残ったのは「秋桜老猿の図」(右)という関雪の作品だ。秋桜というとコスモスのことではなかったかと思ったのだが、絵は明らかに桜のようだ。遅咲きなのか狂い咲きなのか、そんな桜の花と老いた猿のすべてを超越したような目。これから冬に向かう厳しさと緊張が感じられるが、猿にとってはそれがどうした、というところだろうか。

一階の欧米作品は、どうやらシュールレアリズムとか印象派とか、一応は分かれて展示されていたらしいのだが、様々な作品が単品でずらずらと並んでいるので、どうも印象が散漫になってしまった。でもコレクション内容は、マグリット、エルンスト、モネ、ルノアール、ピカソ、藤田などなど、現代アメリカだけではないよ、ということだね。レンブラントは一点だけだが、一つの部屋に独立して飾られていた。でも僕には全体に展示の統一感が感じられず、もう一つピンとこなかったのは残念だ。

一つ勘違いしていたのが、ラトゥールの作品だ。ラトゥールというとあの独特の夜の光の絵を思い浮かべたのだけど、何だか随分違う。後で調べてみたら、それはジョルジュ・ド・ラトゥールで17世紀、展示されていたのはアンリ・ファンタン=ラトゥールで19世紀、全然別の画家なのだった。

一階の東奥はコーネルの部屋になっている。コーネルの箱に入った作品は9月の「新日曜美術館」でも取り上げられていたが、うーむ、今のところは僕の守備範囲外だなぁ。番組をきちんと見ておけばもう少し感動できたかもしれない。

モーリス・ルイスとその講演会が目的ではるばる来たので、これらの展示は何だかおまけで得したような気もする一方で、予想外だったのでちょっと面食らってバタバタとした印象に終わってしまった。

ついでといっては何だが、ナウム・ガボの作品があったのはうれしかった。といっても、好きだとかいうのではない。彼の作品は近代化学から生まれた工業材料などを検証もなく使ったために、朽ち果てたものがあるという話を聞いたことがあるので、その実物をみることができたというだけだ。展示されていたものは透明なプラスチックで、今のところは大丈夫なようだった。

現代日本のコレクションもあるらしいけど、今回は展示されていなかった。

更新はとても遅いけど、次回は再びルイスに戻ります。

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2008/10/13

川村記念美術館-常設展示-現代アメリカ

川村記念美術館-続き-II

Dscf2262 モーリスルイスの後は、常設展示を見る。左はルイス展の出入口に通じる通路で、窓の外の緑が美しい。

ルイス展の出口では、ルイスと関係のある人や研究家などをインタビューした特集ビデオを流していたがそれをゆっくり見るほどの余裕はないので、少しだけ見て次の展示室に移動する。川村記念美術館のコレクションは戦後アメリカの現代美術が多いが、それ以外にもレンブラントから印象派にいたる幅広い作品が展示されている。

ルイス展は二階の東側、そこから二階を西方向に行くと常設の展示となる。展示室の入り口を入ると右の壁にいきなり大きくてカラフルな物体が現れた。

な、なんじゃ、こりゃー!?

というのが咄嗟に浮かんだ正直な感想だ。

フランクステラは名前は知っていて、作品も写真では見たことがあり、アルミやマグネシウムなどの金属に工業用塗料やアクリル絵具を塗りたくる作家というのは知っていたが、これが本物のステラとの第一次遭遇だった。

静のルイスとはまったく違って、非常に動的であり、言い方は悪いがいかにもアメリカらしい大味な作品である。最初に見た作品のタイトルを覚えていないのだが、銀色の金属に光沢のある原色塗料を塗ってあったので、美術館の目録からすると「恐れ知らずの愚か者 3.8X」がタイトルではないかと思う。でなければ「スフィンクス 1.875X」だろう。こうした抽象作品はタイトルを見ても「なるほど」ということは少なくて、「ふーん」というしかないのだが、ステラの作品もそうだった。

American_garage 金属に原色塗料を塗った造形作品は意外と都会的な感じはしない。思い出したのは、Pat Methenyの"American Garage/ECM"に入っている最初の曲、(Cross the) Heartlandという曲だ。Methenyの演奏が大味というわけではないが、Heartlandという言葉の指すイメージだ。アメリカでHeartlandというと中西部、Kansas州辺りから西部にかけての地域を指すことが多い。

ステラの作品を見ていて「なんじゃ、こりゃ」から、やがてアメリカ映画でたまに出てくる、何もないただただ広い平原を真っ直ぐに通る道の途中にあるガソリンスタンドや場末のレストランの原色の看板に大型トレーラーの金属色、その間を風が砂を巻き上げながら吹いている風景が重なってきた。金属と原色から想像するイメージとは違って土臭い。いわゆる"Down to Earth"だ。

それがHeartlandとか、American Garageという言葉につながっていった。だから、僕にとっては「愚か者」でも「スフィンクス」でもなく"American Garage"なのだった。結構、Methenyの音楽と相性がいいような気がする。

ステラの作品は201展示室にあり、9点が展示されているのでそれなりにステラのイメージがつかめたと思う。やっぱり大味アメリカン(悪いというのではない)。

Dscf2035 同じ部屋だったと思うが、ポロックの小さな作品があるのには驚いた。ポロックは大きな作品の印象が強いのだが、小さい作品もあるのだね。やはりあの頭の中をかき回すようなうねりがあるが、小さいだけにそれほどのインパクトはなかった。小さな一品だけというのでは、ポロックらしさがあまり感じられないというところだが、昨年、仕事でマンハッタンに行った際にメトロポリタン美術館で見た大きな作品の印象が強かったせいかもしれない。左上はブレまくっているけど、昨年のメトロポリタンでのポロックの作品だ(本当は撮影禁止だったのだけどね)。実はその時にルイスの作品も初めて見ていて、その大きさに驚いたものだ。その辺りのことは"New York 2007"の記事の続きになるのだが、そのうちに書かねばと思いつつ、そのままになってしまっている。

その他、多くの現代作家の作品があったが、あまりゆっくり見る余裕がなかったので、印象が薄い。サムフランシスなど名前だけ知っていたので、これがそうか、と見たはずなのだけど、これも印象に残っていないなぁ。

その部屋を出て廊下を過ぎると美術館の西の端にある200展示室に入る。

そこがニューマン・ルームなのだが、僕は入り口を入った途端、訳もなく目をそらして、しばらく右側にある窓の外をボーっと見てしまった。

部屋は左右の両側がほぼ壁一面の大きな窓になっており、右は木々に覆われている。その深い緑色をぼんやり眺めていたのだが、はっと我に返って正面を見ると、バーネットニューマンの巨大な赤の画面だ。

Newman_room 右の美術館からいただいたイメージをご覧頂く方がよいだろう。小さな画像だが、多少なりともその大きさと部屋の様子が伺えると思う。

とにかく強烈な赤としかいいようがない。実のところ、僕は部屋に入った瞬間、何がどうだったのか覚えていないくらいなのだ。ただ気がついたら右手の窓の外を眺めていた。

ただ赤い色が塗ってあるだけなら、赤い壁というだけに違いないのだが、明らかにそうではないというのは何なのだろう?

ルイスとともに今回の展示で心に残った作品だ。

ニューマンルームを出て階段を降りるとロスコールームになるが、残念ながら一連のマークロスコーの作品は、ロンドンのテイトモダンに貸し出し中で見ることが出来なかった。

次回はレンブラントから印象派などの作品です。

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2008/10/05

モーリス・ルイス 秘密の色層-I

前回の記事に書いたように、9/28には日帰りで神戸は西の最果てから千葉県佐倉の川村記念美術館まで出かけて、「モーリス・ルイス 秘密の色層」の鑑賞と講演会の聴講をしてきた。これから数度に分けて、かなり時間はかかると思うけど、ゆっくりと僕の感想などを書いてみたい。

Dscf2259 JR佐倉駅は東京駅から一時間前後、そこから美術館の無料送迎バスでさらに20分で美術館に到着する。佐倉駅からさらに東に15kmくらい行けば成田空港があるから、伊丹から成田まで飛行機で行くのが一番速いのだが、そんな酔狂なことをする人はいないだろうね。

川村記念美術館は大日本インキの歴代社長や関連企業が収集した作品を展示するために、会社の敷地内に作られたそうだけど、まぁ、広大な敷地だ。緑に囲まれた素晴らしい環境だが、東京駅から一時間程度でこんな田園風景というか、田舎があるとは意外だった。

Dscf2261 当日は今にも雨が降りそうな曇り空で建物や周囲の素晴らしさは残念ながら半減だったが、それでもヨーロッパの小さなお城のような、とてもきれいな美術館だ。晴れているときの写真はこちらの美術館サイトをご覧ください。時間があれば、公園のような散策路も楽しめるようです。

Dscf2260 作品については上手に表現する自信がないので、美術館の解説か、ネットで見つけたTakさんという僕とよく似たハンドルの美術愛好家の方の「弐代目・青い日記帳」を読んでいただいた方がいいかと思いますが、自分なりに書いてみます。

一連の作品に対する最初の印象は、思ったほど鮮やかな色彩ではないということだった。特に展示室に入って最初に見るヴェールのシリーズはかなり濁った色彩だ。続くアンファールドやストライプのシリーズも原色を垂らしているということだが、これもいわゆる強烈な色彩ではない。

だからこそか、色彩が中心のカラーフィールドの部類に入る絵画であっても色彩に目が眩むとか、強烈に迫ってくるようなことがなく、じっと見ていると、むしろゆったりと包み込むような柔らかな画面と空間を感じた。割と日本人好みな色彩感覚ではないかと思う。

Tiba ただ、正直なところは、最初にぱっと見たときには、思ったようなきれいな色彩でもないし、大きな画面に何だか色が塗ってあるだけだなぁ、という印象しかなくて、少々期待はずれな気がした。

しかし、広い展示室に余裕のある展示、少ない観客という好条件でゆっくりとその中に身を委ねていると、徐々に包み込まれ、そのよさが分かってきた。だから僕は(自分の)第一印象はあまり信用しないのだ。

アメリカの男性の描いた絵にしては、父性的というよりは母性的な感じがして、その辺りも日本人好みに感じた原因かもしれない。

上は千葉日報の記事からいただいた展示風景の画像。人が中心に大きく写っているので分かりにくいが、感覚的には展示室はもっと広々として作品も大きい。左の二点がヴェールとアンファールドの間に制作された作品でANBI IIとNUN、右がアンファールドのGAMMA ZETA。

とにかくこうした現代抽象絵画は、言葉とか写真ではほとんど実像を捉えることは出来ないと思う。実物に実際に対峙するとまるで印象が違うのだ。特にその大きさは非常に大事だと思う。

さて、今日はこのくらい。次回は(多分、来週)常設展示のフランク・ステラ、バーネット・ニューマン、さらにはレンブラントやピカソなど、次いでルイスに戻って、当日の主目的であった講演会の話をしたいと思います。

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