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2008/10/05

モーリス・ルイス 秘密の色層-I

前回の記事に書いたように、9/28には日帰りで神戸は西の最果てから千葉県佐倉の川村記念美術館まで出かけて、「モーリス・ルイス 秘密の色層」の鑑賞と講演会の聴講をしてきた。これから数度に分けて、かなり時間はかかると思うけど、ゆっくりと僕の感想などを書いてみたい。

Dscf2259 JR佐倉駅は東京駅から一時間前後、そこから美術館の無料送迎バスでさらに20分で美術館に到着する。佐倉駅からさらに東に15kmくらい行けば成田空港があるから、伊丹から成田まで飛行機で行くのが一番速いのだが、そんな酔狂なことをする人はいないだろうね。

川村記念美術館は大日本インキの歴代社長や関連企業が収集した作品を展示するために、会社の敷地内に作られたそうだけど、まぁ、広大な敷地だ。緑に囲まれた素晴らしい環境だが、東京駅から一時間程度でこんな田園風景というか、田舎があるとは意外だった。

Dscf2261 当日は今にも雨が降りそうな曇り空で建物や周囲の素晴らしさは残念ながら半減だったが、それでもヨーロッパの小さなお城のような、とてもきれいな美術館だ。晴れているときの写真はこちらの美術館サイトをご覧ください。時間があれば、公園のような散策路も楽しめるようです。

Dscf2260 作品については上手に表現する自信がないので、美術館の解説か、ネットで見つけたTakさんという僕とよく似たハンドルの美術愛好家の方の「弐代目・青い日記帳」を読んでいただいた方がいいかと思いますが、自分なりに書いてみます。

一連の作品に対する最初の印象は、思ったほど鮮やかな色彩ではないということだった。特に展示室に入って最初に見るヴェールのシリーズはかなり濁った色彩だ。続くアンファールドやストライプのシリーズも原色を垂らしているということだが、これもいわゆる強烈な色彩ではない。

だからこそか、色彩が中心のカラーフィールドの部類に入る絵画であっても色彩に目が眩むとか、強烈に迫ってくるようなことがなく、じっと見ていると、むしろゆったりと包み込むような柔らかな画面と空間を感じた。割と日本人好みな色彩感覚ではないかと思う。

Tiba ただ、正直なところは、最初にぱっと見たときには、思ったようなきれいな色彩でもないし、大きな画面に何だか色が塗ってあるだけだなぁ、という印象しかなくて、少々期待はずれな気がした。

しかし、広い展示室に余裕のある展示、少ない観客という好条件でゆっくりとその中に身を委ねていると、徐々に包み込まれ、そのよさが分かってきた。だから僕は(自分の)第一印象はあまり信用しないのだ。

アメリカの男性の描いた絵にしては、父性的というよりは母性的な感じがして、その辺りも日本人好みに感じた原因かもしれない。

上は千葉日報の記事からいただいた展示風景の画像。人が中心に大きく写っているので分かりにくいが、感覚的には展示室はもっと広々として作品も大きい。左の二点がヴェールとアンファールドの間に制作された作品でANBI IIとNUN、右がアンファールドのGAMMA ZETA。

とにかくこうした現代抽象絵画は、言葉とか写真ではほとんど実像を捉えることは出来ないと思う。実物に実際に対峙するとまるで印象が違うのだ。特にその大きさは非常に大事だと思う。

さて、今日はこのくらい。次回は(多分、来週)常設展示のフランク・ステラ、バーネット・ニューマン、さらにはレンブラントやピカソなど、次いでルイスに戻って、当日の主目的であった講演会の話をしたいと思います。

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コメント

こんばんは。
コメント&TBありがとうございました。

本来ならロスコ・ルームもあるのですが
生憎貸出中でしたね。
でも比べてしまわない方が良いのかもしれません。

とまた自分勝手な都合のいい解釈し
美術館あとにしました。

今後とも宜しくお願い致します。

投稿: Tak | 2008/10/07 21:37

Takさん、こちらこそコメントとTBをありがとうございました。
ロスコ・ルームは本当に残念でした。でもステラの大きな実物を見ることができたのは収穫でした。
Takさんはすごいペースで美術館に行かれるのですね。ぼちぼちとblogを拝読しています。
私も美術鑑賞は好きなのですが、サボっています。もっとTakさんを見習わなければ、と思います。Blog更新も遅々として週一回が精一杯ですが、まだ川村記念美術館関連の記事は続きますので、よろしくお願いします。

投稿: taki | 2008/10/08 22:34

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» 「モーリス・ルイス展」 [弐代目・青い日記帳 ]
川村記念美術館で開催中の 「モーリス・ルイス 秘密の色層」展に行って来ました。 千葉県佐倉市にある川村記念美術館へはもう数えきれない程行っていますが、雨、しかも土砂降りの雨に降られたのは今回が初めて。「川村美術館=晴れ」の方程式崩落。こんな天気の日に行ったのではこの美術館の持つ良さの半分も感受すること出来ません。 それでも、日本で20年ぶりとなるルイス展(前回は1986年に滋賀県立近代美術館で開催)となれば雨をおしても出かける価値あろうかと。 ところで、モーリス・... [続きを読む]

受信: 2008/10/07 21:35

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