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2009/06/07

妖怪天国ニッポン

今日は、姫路にある兵庫県立歴史博物館で開催中の「妖怪天国ニッポン -絵巻からマンガまで-」を見てきた。

Monster1s 家内は妖怪とか怪談が好きで、水木しげるや楳図かずおなどのファンで、いつも行く稲美の図書館にある京極夏彦の本も全部読んでしまったし、とかいうことでこれは「MUST」だったのだが、もう会期も残すところ一週間になってしまったので、今日しかないと行ってきた。

Dscf2541 姫路なら車で高速を飛ばせば30分あまりだから、カーナビをセットして出発。姫路バイパスから播但道に入り(写真左:バイクに乗るアベックを追いかける)花田で降りる。その後、ワケの分からない狭い道などを案内されながら、何とか無事に到着した。

Dscf2550 歴史博物館は初めてだが、以前に何度か行った姫路市立美術館のすぐ北側にあって、二年前に改装したばかりという、新しくてきれいな建物だ。

展示内容は、半分以上が江戸から明治時代の浮世絵や本の類だったと思う。ちょっとした美術展のようだが、よくある年譜のようなものはなく、ひたすら展示物とその横に簡単な解説のみだ。

Dscf2544 内容がメジャーではないのか、姫路という場所だからか、会期終了がせまっている割には混んではいなかった。しかしあまり広くない展示室なので、人が多かったらちょっとしんどいかもしれない。

Utagawa メインはポスターにもある「相馬の古内裏 歌川国芳画」だと思うけれど、入り口を入ってすぐに展示されていた。思ったより小さくて、A4が三枚分くらいより少し大きいくらいだったと思う。(画像は、「ブログ美術館」から)

図録を買わなかったし、展示一覧もなかったので作品名は分からないけれど、酒天童子などの有名な話の絵巻に加え、江戸時代には妖怪図鑑のような絵巻や本も出ていたのは面白かった。

江戸時代の絵画というのは、浮世絵も非常にユニークな世界だけれど、こうしたマンガのような妖怪図鑑も実に面白い。杉浦茂の漫画に出てくる妖怪はとても独創的だと思っていたが、江戸時代の妖怪画にはほとんどその原型が出ていて、杉浦氏はこうした絵を大いに参考にしたのではないかという気がした。

Monsters パンフレット裏側にある「神農絵巻」は現代のナンセンスギャグ漫画と何ら変わらないほどにモダンだ。左の絵がその一部だけれど、何だか分かります?妖怪を「屁」で退治するという・・・、まるで「おならビーム、発射!」とでもいいたくなるような黄色い放射状の「屁」の表現の斬新さと、その臭いに鼻を押さえて逃げ惑う妖怪たちが、とてもユーモラスだ。

Hirosige それぞれに面白い作品が多い中で、特に気に入ったのは歌川広重の「平清盛 怪異を見るの図」だ。ちょっと見ただけでは分かりにくいが、庭の雪景色の中に無数の髑髏が隠れている。さすがに表現力が素晴らしい。(画像は「フラワーショップ一人静」から)

後半は現代の妖怪マンガの世界。貸本時代の水木しげるの作品や同時代の他の貸本が何冊か展示されていたが、小さい頃によく見たあのビニールで包まれた毒々しい表紙が懐かしかった。「墓場の鬼太郎」も貸本にあったけれど、僕は恐いのが苦手だったので借りたことはなかった。一度だけ友達が借りていたのを読んだけれど、強烈な印象が今でも頭の中に焼きついている。

今回の展示で知ったのだけれど、鬼太郎のオリジナルは戦前の紙芝居「墓場奇太郎」のようだ。死んで埋葬された妊婦の墓から出てくるという設定で、「墓場の鬼太郎」はそれを踏襲しているということなのだろう。

鬼太郎も初期のおどろおどろしいイメージから、バトルタイプの正義の味方になって一気に拡がったけれど、現在の妖怪マンガは少女漫画チックな「カワイイ」ものも出てきて、ずいぶんと拡がっているようだ。

百年も経てば、今のマンガも江戸時代の妖怪画のように残っていくだろうか。

Dscf2542 さて、展示内容は、まずまずの内容ではあるものの、色々と並べただけの散漫な感じがしないでもなかった。企画した方の思い入れはよく分かるのだけれど、ちょっと自己満足に終わっているようでもう少しまとまりがあるとよかったのではないかと思う。

Dscf2543 左の写真は、二階から見た一階ロビー、姫路城の模型と床一面に描かれた兵庫県の地図だ。斜めに走る白い線は傾いてきた太陽の光が差し込んでいるもの。

Dscf2545 展示を見終わった後は、同じ二階にある喫茶で一休み。

Dscf2547 目の前には、国宝「姫路城」。世界遺産を見ながらのコーヒーの味はまた格別、かどうかは、コーヒー通ではないので分かりませんが、雰囲気だけは格別です。左の写真ではCMのカキワリみたいですが、本物の姫路城です。

 

Dscf2546 右の写真、パンフを持つのは家内の手。
展示は撮影できないので、見終わったあとの写真ばかり。

コーヒーを飲み終わった頃にちょうど閉館時刻となった。

Dscf2552 帰路は、陽が長くなったので姫路の山道65号線を通ってゆっくりドライブ。

Dscf2553 山の中の地道だから車も少なく、大体はきれいな道に整備されていて結構飛ばすから、高速と比べてもそれほど時間は変わらないようだった。

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