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2009/08/02

夢の未来

このところ、某大学と共同研究の補助金申請のための書類を作ったり、毒物劇物取扱の登録で大阪府庁に何度も足を運んだりして忙しい。

ローテクで市場が小さく、技術革新のほとんどない業界の中小企業では、先端を行く大学との共同研究なんかあり得ないと思っていたが、ちょっとした縁からつながって名目ばかりの共同研究を始めたのが、いつの間にかハイテクの先端技術につながるような研究になりそうになって、あわてている。

そんなことで、吹田の某大学を時々訪問しているのだけれど、その途中にあるのが懐かしの万博公園だ。

Sct_img1 1970年というと僕が高校生で、神戸の家から8回くらい万博に行った。右の写真は開会式の様子(日本万国博覧会記念機構提供だそうで)。

一番に思い出すのは、スイングルシンガーズの公演で、歌も素晴らしかったけれど、アンコールのときに背景のカーテンが開き、ガラス張りの向こうに屋外の噴水が一斉に噴き出すのが見えたときには、舞台のメンバーも驚きの表情をしていた。

それ以外に記憶に残っているのは、やはりアメリカ館の月の石と探査艇、太陽の塔、そして小さいけれど何だか憧れてパンフレットを見ていたのが、アイスランド館だ。いつかはアイスランドに行ってみたい、というのがその頃からの夢だが、定年後にでも行けるだろうか。

ドイツ館でベートーベンのコンピレーション盤みたいなLPを¥500で買ったのも懐かしい。その頃は海外へ行くことなど想像もできなかったけれど、新婚旅行とかパック旅行、海外出張などで、ドイツやアメリカも含めて何カ国かを訪問した。今の世代なら別に珍しくもないことだけれど、まぁ、僕にしてみれば大したものだと思う。

万博公園へは大阪モノレールで行くんだけれど、緑の森に包まれた中にモノレールや高速道路(中国道)が走り、広大な公園やきれいな建物とか、まるで子供のころによくみた未来の想像図のような世界だと毎回通るたびには思うものの、あの頃に考えていた夢のような世界とはずいぶんと違うよなぁ、というのも実感である。

テクノロジーの面ではインターネットや携帯電話なんかは当時の想像外のものだが、未だに宇宙旅行はせいぜい地球の周回軌道するだけでもとんでもないお金がかかるし、月世界は遠いし、住宅事情はちっともよくないし、犯罪も増えるし、悪い面をみればきりがない。

しかし、まぁ、平和ボケした内向きの日本にこの時代に生まれてこの歳まで過ごして来れたことは、世界の不安定な状況を考えれば実にラッキーではないかとも思える、というようなことを言っていると、村上龍に馬鹿にされるのだろうな。

さて、万博記念公園駅からエキスポランドを見ると、かつて大勢の人々が行き来したゲートやら通りが見えるが、悲惨な事故から閉園になった今のエキスポランドには当たり前だけど人影などまったくなく、止まったままの観覧車とか錆びついた飛行塔とか、巨大な恐竜の骨のようなジェットコースターなど、かつての未来の夢と現実とのギャップを現わしているようで、平家物語か方丈記の出だしを思い出す。

祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響あり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰のことはりをあらはす。

行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。

まぁ、こんなときはインターネットですぐに検索してコピペすればよいのだ。今の学生はそう言う面では恵まれているね。

この水曜日に通った時には、既に解体作業が始まっていたようで、何台かのクレーンがジェットコースターに襲いかかるように迫っていた(ちょっと大袈裟)。

Q エキスポランドの反対側には万博記念公園に今もそびえる太陽の塔。当時からあの顔は好きだったけれど、30年以上たった今でも堂々とした姿を見るたびに岡本太郎の偉大さを感じる(写真の手前は中国道の吹田料金所)。

さて、もう一か所、大阪府庁は薬務課へ通ったのだけれど、府庁は大阪城のすぐ近くにある。

200906191708000_2 かなり古い建物で、仕事をする上では不便かもしれず、それだけは同情してしまうが、まぁ、公務員は民間中小企業から見れば随分と恵まれているよね。

先日に訪問したのが多分、最後になると思うのだけれど、薬務課の通路の端に今まで気がつかなかった「現代美術の回廊」を見つけた。作品は3点とも、須田剋太、1966年の作品(左下画像)。この展示はメインではないようで、ロビーかどこかにもっと本格的な展示があるらしいのだけれど、薬務課の方はどうも何年もむき出しのままに放置されているようで、画面にたまった汚れやホコリが気になってしまう。

200907311639000 一般市民にも現代絵画に親しんでもらおうと府庁内に平成17年から展示しているらしいから、当時の知事は現代美術に理解があったということかな。今の橋下知事は現代美術にはほとんど理解がないという噂だが。。。

とかなんとかいうわけで、補助金の申請書を明日には大学に提出する約束をしているのだから、こんなこと書いてられないのだ。まぁ、クジ運のない僕が書くのだから、申請が採択されるかどうか怪しいものだけど。

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コメント

そう言えば「20世紀少年」3部作が完結しますね。あんな未来になってないだけまし?と言う程度の未来ですねえ(--〆)。

投稿: ゆうけい | 2009/08/07 22:57

ゆうけいさん、コメントをありがとうございます。

「20世紀少年」はゆうけいさんのレビューを読んだだけで、マンガもTVで放映される(された?)らしい映画も見ていないので、その未来は知らないんですけど、まぁ、日本も知らないうちに色々な面で国際化、というか内向きではおさまらなくなってきてますね。

今の政治家や経営者の世代は(自分も含め)その世界に対応できていないし、次の世代も育っているとは言い難いようで、未来は霧の中でしょうか。

ということで、最近はちょっと村上龍に凝ってます。

投稿: taki | 2009/08/08 23:35

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