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2010/09/05

タブ譜になやむ

51c4xxbfzxl__ss500__2_2 とりあえず買ってみた曲集「クラシック・ギターのしらべ・不朽のスタンダード編」に入っている「Tango En Skai」だが、YouTubeの画像を何度か見ているうちに何となく感じていた通りで、思ったほどには難しくはない・・・といって、すぐに弾けるわけではないが、最初に映像を見たときに感じたほどの難曲ではなかった。

 ボリビアのギタリストPirai Vaca

もちろん、YouTubeの演奏の速さで弾くのは無理だが、少々ゆっくりめであれば練習しているうちに弾けそうではある。全体にアルペジオや開放弦などを使った意外と単純な仕掛けが大きな効果を生むような巧みな構成になっている。

ところで、この曲集、五線譜だけでなくタブ譜つきというのがウリらしい。今までタブ譜というのをまともに見たことはなかったのだが、何となく予想してた通り、ギターの6弦を現わす6本の線上にフレットの位置を現わす数字が音符代わりに書いてあるものだった。

五線譜になれた僕にはとても見づらいし邪魔なのだが、初心者にはこちらの方が分かりやすいのだろう。フレットの位置は線と数字から、音符の長さは原曲とかお手本の演奏をまねていけば音符が分からなくても弾けるっていうことかと思う。ちょっと調べてみると、歴史的にはタブ譜の方が古くて、むしろ五線譜の先祖のようだ。

しかしタブ譜だけで弾こうとすれば、少なくとも音符の長さ、つまりオタマジャクシの尻尾(符鉤というらしい)の意味は知らないといけないね。

ただ、タブ譜では場所を指定するだけなので、音楽の理論的な部分を理解する手立てにはなりそうにないと思うが、どうだろうか。臨時記号などもないのだから、調性とか和声を理解することも少なくともタブ譜だけでは、よほど音感がよくない限り無理な気がする。

それと、例えばピアノのように音の高さが一意的に一つの鍵盤に決まるような楽器ならタブ譜でも五線譜でも同じだが、ギターの場合、複数の弦で同じ高さの音が出せ、それが音質や運指にも大きく影響するので、一意的に場所を指定しまうタブ譜はギターの可能性を限定するという見方もできる。

もちろん、ある程度習熟してくれば工夫する人はするのだろうが、五線譜のように直感的にフレットを把握していくことは難しそうである。

Tangos たとえば、Tango En Skaiの一部を抜粋してみると(左楽譜:クリックで拡大)、タブ譜では指定される位置を機械的になぞるだけになると思うが、五線譜であればこれは要するにAb-9のアルペジオという理解も(そうした知識があれば)できるし、フレット位置も何通りか可能であることも直感的に分かる

このアルペジオの前半部分はタブ譜では1-4フレットになるが、上のYouTubeのPirai Vacaは4フレット以上の位置で弾いていて、スラーを使っていない。左右の指のコンビネーションが難しいが、なれると案外とこちらの方がやりやすそうな気がする。

タブ譜が必ずしもすべての人にとってベストの位置を示しているとは限らないと思うし、フレット位置によって音の表情も変わってくる。

だからはじめはタブ譜も便利だろうが、分かりづらくとも五線譜になれていった方が、音楽そして楽器の可能性を限定しないことと、音楽の理論的な把握という面で優れているといえる・・・というのは僕が今更いうことではなくて、タブ譜が五線譜に取って代わられた歴史が証明しているってことだけどね。

こちらはCMで話題になったらしい村治佳織さんの演奏。すごいテクニックだがビデオテープがよれてたのか、音がところどころふらついてるのが残念、といっても何だか技巧を見せつける感じで、やっぱり僕の好みには合わないなぁ。

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