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2010/11/07

国立西洋美術館 常設展-2

前回の続き、西洋美術館常設展での作品をいくつか。

 

Ts3p0582 ルーベンスの習作「眠る二人の子供」1612-1613年頃

解説によると、亡くなった兄の子供と考えられ、他の大型作品にこの二人の子供が天使などとして描かれているとのことだ。はちきれそうな頬の描写が素晴らしい。

 

Ts3p0583 ジョルジョ・ヴァザーリによる「ゲッセマネの祈り」1570年頃?

ヴァザーリの名を知ったのは、ずいぶん以前にNHKで放映されたイタリアのTV番組「レオナルド・ダビンチの生涯」の中で、ルネサンス期の美術家資料として何度も紹介されていた「美術家列伝」の著者だったからで、実は画家であったというのは知らなかった。ダビンチやミケランジェロの少し後の時代の画家だ。

ゲッセマネは高校のときによく聴いたバッハの「マタイ受難曲」の中にあるので知っていた。壮大な受難曲の第二場面に相当する部分で、最後の晩餐の後にイエスが祈りをささげた場所の地名だが、イエスがこれからの受難を受け入れる祈りをしている最中に弟子たちは眠り呆けているという場面だ。ルネサンス期の絵画らしい(かどうか知らないが)細密な肌合いや布地の風合いが特徴ではないかと・・・。

 

Ts3p0585 ダニエル・セーヘルス/コルネリス・スフート(二人の合作)
「塙の中の聖母子」 17世紀前半

特段目立った作品ではないのだけれど、この画像や図録の写真では分からないが、西洋絵画で時々見られる極めて細密で立体的な花の描写が目を引く。

実物では、最近はやりのメガネをつかった3Dでもないのに花が浮き上がって見える描写がすごい。

 

Ts3p0586 おなじみモネの睡蓮など、日本人が好きな印象派の作品がならぶ部屋だけれど、この程度の観客で、時間があれば実にゆったりと鑑賞できるのだが、時間が限られていたので、「あ、モネね、はいはい」と通り過ぎてしまった。

 

Ts3p0587 これは誰の作品か覚えていないけれど、版画展示室にあった「モグラ」。つりさげられているのが、恐らくは畑を荒らすモグラなのだろうが、なんとも不気味な版画だった。天井の照明が映り込んでしまったのが残念。

Ts3p0590 ルドンの一連の版画作品もあった。同じシリーズだったと思うが、以前に姫路市立美術館でも見た、奇妙な生物のシリーズ。

図録には版画は掲載されていないので、詳細は不明。

 

Ts3p0593 そしてこれが今回の最大の驚き作品。

ヴィルヘルム・ハンマースホイ
「ピアノを弾く妻イーダのいる部屋」

まさかハンマースホイに出会うとは思わなかった。2008年購入とあったので、2008年開催のハンマースホイ展の際に購入したと思われる。もちろん図録にはない。

西洋美術館は戦前の松方コレクションを収蔵公開するために設立された組織と図録の序文にあるが、それ以外にもかなりの作品を購入しているようだ。

ハンマースホイ展では80展以上の作品群に圧倒されたが、どちらかというと一見地味な画風のため、カラフルな多くの作品群の中にあるとなかなかと人目を曳くとはいかないようで、目を留める人がほとんどいないのが残念だ。しかし、この静謐な迷路をあてもなくをさまようような世界が、一点だけとはいえ日本で味わえることになった。西洋美術館の英断に感謝したい。

 -おそらく続く-

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