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2011/09/19

山本二三展 & イタリア・ボローニャ国際絵本原画展

昨日はゆうけいさんがレビューを書かれていた山本二三展神戸市立博物館まで観に行ってきました。

Ts3p0985s 会期末が近いためか入場制限をするほどなので少々驚きましたが、展示が二階だけという場所の狭さからすぐに満杯になってしまうためだったようで、中に入るとそれほど混んでいるわけではありませんでした。

0105 内容については、ゆうけいさんのレビュー博物館の案内を読んでいただいた方がよいと思いますが、僕なりの感想をいうと、背景画よりもイメージボードの方が作品としては面白かったと思います。

0102_2 背景画は見方によっては精密に書かれた建築パースに似ているように思いましたが、アニメの背景としてはむしろそれ単体で作品としての主張をあまりし過ぎないようにしているようにも思えます。それに対してイメージボードはアニメ作品の場面をありありと表現していて、単体での主張がはっきりしていて見応えがありました。

0103 特に「火垂るの墓」のイメージボードは素晴らしかったです。舞台が神戸ということで特に力を入れた展示だったのかもしれません。

個人的に好きだったのは、ほとんど人目をひいていなかった、鉛筆だけで描かれた1987年当時の「現在の三宮駅周辺」で、震災前の阪急の様子が懐かしく思い出されました。また爆撃により燃え盛る家屋の情景は圧巻でした。

それから、透明感を生かす絵画の水彩画とは違って、大半の背景画は不透明なベタ塗りが基本であるポスターカラーで描かれていますが、その方がベタ塗りなアニメキャラクターにはマッチするのでしょう。そこには西洋絵画とは違った、日本あるいはアジア的な絵画のあり方も見えるように思います。(作品画像はすべて博物館のサイトから)

Ts3p0987s そして今日は、西宮大谷記念美術館まで「2011 イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」を観に行ってきました。

Ts3p0988s 1978年以来ずっと続いている息の長い展覧会ですが、初めて観に行ったのは、新婚の時、もう30年くらい前のことだから、まだ始まって3~4回目だったということになります。光陰矢のごとしであります。その時のことはあまり記憶にないのですが、阪神香櫨園から暑い夏の日差しの中を美術館まで歩いて行った記憶は鮮やかに残っています。また今のような新しい建物ではなかったと記憶します。

昨年、子供たちと久しぶりというには長すぎるインターバルの後に行ったのですが、建物のきれいなことにちょっと驚きました。1991年に改築されたということです。今年は家内と二人だけで行きました。

昨年の展示では、子供向け絵本だけでなく、かなりシュールな大人向けの作品も多かったのですが、今年は子供向けと思われる作品が多く、その点では少々まとまりすぎていたような気もします。家内にいわせると小粒だそうです。展示会の内容については美術館の解説をお読みください。

昨年もそうでしたが、アジアの作品はいわゆる絵本のイメージで分かりやすいものが多いのに対し、ヨーロッパ各国の作品は今年も抽象的な作品が多いように思います。

Gior 見応えがあったのは、特別展示でイタリアの作家フィリップ・ジョルダーノによる「かぐや姫」の作品群で、日本のおとぎ話というイメージをひっくり返すような実にユニークな作品でした。さすがイタリア人。美術館からいただいた左の絵は、確か月からのお迎えの場面だったと思います。

Ts3p0989s 特集展示「関西ゆかりの9人展」にあった槙下晶の一連の猫作品は猫好きにはたまらない人気があるのだろうと思わせる微細な描写ですが、僕にはちょっとくどかった。入口やホールにも拡大印刷した展示があるくらいだから、やはり人気があるのでしょう。

日本人作家の作品が比率として多いので日本のレベルが高いということなのでしょうが、海外の作品をもっと観てみたいですね。

どちらの展覧会も会期は9月25日までです。

美術館続きの休日でしたが、来週は姫路美術館に「酒井抱一と江戸琳派の全貌」を観に行く予定です。

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2011/09/13

うさぎおいしーフランス人

ずいぶんと更新してません。久しぶりです。

Usagi_3 で、こないだの日曜は図書館でタイトルの本を借りてきました。村上春樹のとってもくだらないかもしれないダジャレの連発集です。

図書館では、村上春樹の本は現代日本小説の分類だけかと思っていたのですが、検索してみたら随想とかユーモアとか、あちこちに分散していました。この本はユーモアの分類でした。

本の表紙に「村上かるた」とありますが、かるたなのに「いろは」ではなくて「あいうえお順」というのはちょっと違和感がありますか? いやそう聞かれてもお困りになるかもしれませんが、つまりは五十音の各音から始まるタイトルに短いお話がついて、おなじみ安西水丸氏のイラストもついているという本です。

で、結構、ジャズを知らないとよく分からないか面白くないんではないかな?、なんてのがよくありました。いやまだ読み終えてはいないんですが。

:「さかりのついた四輪馬車」というのは、Surrey with the Fringe on Top 「飾りのついた四輪馬車」ですね。ここはひとつ、:「参るぞ、でべそ」、いやマイルス・デイビスの演奏を聴きましょう。

:「長いお別れ、終わらないあいさつ」というタイトルはそのまんま、レイモンド・チャンドラーの小説から(読んだことはないですが)でしょうが、その最初の台詞「さよならを言うのは、少しばかり死ぬことだ」は、これだけならいかにもハードボイルド小説っぽいですが、エラ・フィッツジェラルドの歌を聴けばイメージが随分と変わりますね。もうちょっとアップテンポな方が私は好きなんですが。再生制限になっているかもしれませんので、その場合はクリックしてYouTubeサイトでお聴きください。

Everytime we say goodbye, I die a little
Everytime we say goodbye, I wonder why a little

小説「長いお別れ」の中にもこの台詞があるそうですが、もとはこの歌らしいです、本当かどうかは知りませんが。

後はですね、:「見ると、ジャクソン」とかそのまんまですね。

ジャズ以外も色々と元ネタが分かるのがありますが、私の知らない元ネタも一杯あるのでしょう。若い人には分からないかもしれない古いネタも結構多いですね。

ちなみに本のタイトルを少しネタばれしますと、:「うさぎおいしーフランス人」、子豚の釣り師、なんたらかんたら・・・。

気楽に読み飛ばす読みものが欲しい時にはお勧めの一冊ですが、意外と奥は深いかも。ただ、私の家内には「あんまりおもろない」と言われましたが、確かに安西水丸さんのイラストがなかったなら、案外つまらない本だったかもしれません。

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