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2012/02/19

With Love (上)

もう昨日になってしまったが毎日新聞朝刊のトップは、「大阪市職員調査を凍結」だった。橋下市長が市職員の思想調査のようなことを記名でさせようとしたことが不当労働行為に当たると組合側が申し立てたことから、法的な結論が出るまで凍結ということだ。橋下という人は革新的なのかもしれないが何となく胡散臭さも感じて、閉塞感にあふれた世情では、それがファシズムの方向に行かないか心配な気がしないでもない。

そして大阪市の記事の横はJR西明石駅構内での事故の記事だ。

Jraccident_217日午後4時50分ごろ、兵庫県明石市のJR山陽線西明石駅構内の関係者専用踏切で、倉吉(鳥取県)発京都行き特急「スーパーはくと10号」(5両、乗客146人)が、印刷会社「エムステージ」(大阪市北区)の2トントラックと衝突した。列車の窓ガラスが割れ、乗客8人が軽いけがをし、トラックの運転手(25)も胸を打って軽傷。県警明石署によると、運転手は「警報機は鳴っていた」と話しているといい、業務上過失傷害などの疑いもあるとみて捜査、JR西日本の安全対策に問題がなかったかも調べる。(記事、写真とも毎日新聞サイトより

実はこの事故のせいで、JRで帰るはずが振替えで阪急、山陽を乗り継ぐことになってしまった。阪急の特急はそれほど混んではいなかったし、以前と違って十三、西宮北口に加えて夙川、岡本にも停まるので途中で降りる人が多く、三宮に着くまでに随分と人が減ってしまうのだ。しかし高速神戸で山陽に乗り換える時には、プラットホームは随分と人で一杯で、構内放送が「次に来る姫路行き直通特急は満員ですから、各停をご利用ください」というので、ちょうど折り返しで来た高速神戸発の各停に座って帰ることにした。でも次の新開地で大量の人が乗ってきてすっかり満員になってしまったから、幸運だったといえる。

そこで乗ってきた若い女の子たちがキャピキャピ騒いでいたのだけど、誰かオッサンの声で、「静かにしような、みんな我慢しているんだから」という声がして、彼女たちも静かになった・・・、まではよかったが、その注意したオッサンと恐らく同僚らしき人の声が「こうなったのはJRが悪い」とか「これだけ混んでると痴漢がどう」とか長々と喋り出した。

若い娘の声は気にならないけど、オッサンの声は耳についてうるさい、「おら、オッサン、お前がだまれよ!」と、きっとみんな思ってたに違いない、誰も言わなかったけど。

しかしJRのせいで遅れ気味になった山陽の各停でゆっくり座って帰ったおかげで、今読んでいるジョン・アーヴィングの「未亡人の一年(下)」を随分と読み進むことが出来た。

先週のエントリーで書いたように、上巻では三人の小説家のそれぞれを中心にした物語が順に巡り、終盤では三人目と二人目に関るとても感動的な話があって、思わず何度もその部分だけを読み返してしまった。読んでいる途中で何度も読み返すなどということは、今までした記憶がないけれど、まぁ、見方によってはいわゆる「泣けるいい話」かもしれないが、これだけでもこの本を読んだ価値はあると思える。

上巻は恋愛、セックス、家族などにまつわる話なのだがしかし、それが下巻に入ると話は三人目の小説家を中心にまるで違って社会問題を含んだ推理小説のような展開になる。またその中で上巻と同様、物語内物語も二度ほど出てくる。

推理小説のような、というのは僕は推理小説を読まないので、「のような」としか言えないからなのだが、僕が勝手に刑事コロンボスタイルと呼んでいる、最初からネタは分かっていて、それをいかに突き止めていくかというスタイルになっている。

今は下巻の半ばを過ぎたところだが、話は小説家からまた別の人物、それも警察巡査が中心となっていていかにも推理小説風だ。一体話はどうまとまっていくのだろうかと思う。話の中で三人目の小説家が、「小説は次に何が起こるのかという期待を抱かせ続けなければならない」、というようなことを言っているのだが、そういう意味ではあらゆる小説は推理小説の要素があるのかもしれない。

さて、というところでタイトルの"With Love"なのだが、ちょっと長くなったのでその話は次にしたい。

With Love, Taki

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