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2012/03/11

3.11の吉本ばなな

吉本ばななの本は読んだことがありませんでした。

デビュー当時は奇異なペンネームに抵抗があって手を出す気がなかったし、その後はすっかり忘れていたのですが、図書館通いで通り過ぎる本棚で見かけるたびに、何となく気がひかれる思いはありました。やはりそのペンネームが強烈な印象を残していたのだろうと思いますが、どの本を読んだらいいかわからんなぁ、とか思う程度で、読むまでには至りませんでした。

Banana昨年末に借りた「東京するめクラブ 地球のはぐれ方」は村上春樹と吉本ばななだったかと思ったけれど、それは吉本違いの吉本由美だったという勘違いから何となく昨日、図書館で吉本ばななの本を手に取りました。「ハードボイルド/ハードラック」というタイトルが、村上春樹の「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」を連想させたこともあったけれど、表紙が奈良美智の絵だったので借りてみることにしました。本が薄いことも気を楽にさせたのでしょう。色々と要因が絡まないと、読んだことのない作家の本には手を出しにくいものです。

昨日から読み始めて、125ページしかないということもあるけれど、かなり読みやすい文体ということもあって、あっという間に読み終えてしまいました。

内容は、奈良美智の絵から予想できたことかもしれませんが、手に取ったときの印象とは違って、気楽とはいえないものでした。身近な人の死と、残された人々が死を受け止めていく姿を描いた短編が二つ。ただ、読後感は決して重苦しいものではありません。

3月11日、東日本大震災から一年というときにこの本を読んだのも何かの縁というのは勝手な思い込みですが、この本を読んだことを、何の役にも立ちませんが、震災で亡くなられた方々と残された人たちに捧げたいと思います。

関西にいると電力需給くらいしか震災の影響を実感することがないのは本当に申し訳ない気がします。まだまだ道は遠いでしょうが、震災からの復興を祈りつつ合掌。

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