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2013/06/30

街道をゆく - 愛蘭土紀行

このところ、ずっと司馬遼太郎の「街道をゆく」シリーズを読んでいる。もちろん、いつものように図書館で借りている。

最初は順番に読もうかと思い1巻から借りたのだけれど、別に好きなところから読んでも変わらないようなので、次に「ニューヨーク散歩」を読んで、今は「愛蘭土紀行(アイルランド)」の下巻(II)を読んでいる。その間に「神戸・横浜散歩、芸備の道」の神戸・横浜だけ読んでいてこれも面白いけど、地元つながりなので省略。

ニューヨーク編は以前に読んだリービ英雄の「大陸へ」に「司馬遼太郎はアメリカで中国を思う」みたいな事が書いてあったので、何を思うんだろうということと、何度も行った都市なので馴染みがあったからだ。

で、何が書いてあったのかな、そうそうコロンビア大学でのドナルド・キーン氏の定年退官記念式典に出席する話に関連して、アメリカにおける日本語研究などが書かれている。

その中でガイド役にインドラ・リービという大学院生が出てくるのだが、何か記憶にある名だと思ったら、リービ英雄の妹だったのだ。かなり以前だが、「リービ英雄とその妹インドラ・リービの往復書簡」で見たのだった。兄妹ともに日本語研究者なのだ。この書簡は英文を誰かが訳したものと思っていたが、インドラさんが日本語で書いたのだろう。そこらの日本人よりもよほど素晴らしい日本語だ。

愛蘭土編では、現地の大学で教鞭をとる日本人のゲール語研究者が出てくるが、母国語でない言語を研究する人はどこにもいるものだ。

1巻でも京都大学で日本語を研究する英国人が同行したりするが、司馬遼太郎は言語と文化、歴史のつながりを重要視しているようである。まぁ、当たり前といえば当たり前か。

1巻では、近江の国はもともと朝鮮人が移り住んでできた国ということと、奈良の三輪山をご神体とする大神神社が本来は伊勢神宮よりも出雲大社よりも社格が上なのだが、誰も知らない、ということが印象に残っている。

アイルランドについては今までほとんど知識がなかった。この本を読んでつくづくそう思った。大体が英国の一部みたいな感覚しかなかったのだが、別の国であり、英国に支配され搾取され虐げられてきた長い歴史があることがよくわかった。ローマ帝国さえも征服しにこなかった辺境の貧しい土地、そのためにヨーロッパ文化の発展から取り残されてきたということや、ガチガチのカトリック教徒の国というのも、塩野七生の本を連想して面白い。

また、アイルランド人気質とアイルランド系アメリカ人、ジョン・フォードの映画など、アイルランドの歴史から紐解いていて興味深い、といってもジョン・フォードの映画はよく知らないのだが、それを知っているのと知らないのとでは、まったく見方が違ってくるだろう。

ちなみに、ダーティーハリーもアイルランド系という設定になっているそうで、これも典型的なアイルランド気質なのだそうである。まぁ、ある種のステレオタイプなのかもしれないが。

アイルランドにはリヴァプールが玄関口になっているということで、リヴァプールにはアイルランド系の英国人が多く、ビートルズのうち3人がアイルランド系と書いてあって、僕は初めて知ったのだが、ネットを見ると、まぁ、常識なようだ。

アイルランド人は独特のユーモア感覚、それをDead Panというのだそうだが、根こそぎひっくり返すようなユーモアなのだそうである。

その例として、ビートルズがアメリカに行った時のインタビューが書かれていた。愛蘭土編上巻は返してしまったのでうろ覚えだが、「ベートーベンをどう思うか」という質問(愚問である、と司馬氏は書いている)に対し、「悪くないね、特に彼の詩がね」とリンゴ・スターが応えるという有名な話があるが、これは相手の質問だけでなく、記者、ひいてはアメリカ文化を根こそぎひっくり返してしまうような愛蘭土的ユーモアなのだそうである。単なるジョークという見方もできるが、司馬氏のような考え方をすると、彼らのユーモア感覚がいわゆる英国風ユーモアでは捉えるべきではないと思えてくる。

これを読むと、リンゴ・スターはアイルランド系のように思えるが、検索してみると彼のルーツは不明なのだそうで、他の3人がアイルランド系なのだそうである。

ジョン・レノンの生き方もこの本からすれば、典型的愛蘭土人といえそうだ。オノ・ヨーコとの間にできた子供の名前がショーン(Sean)だが、この名前はアイルランド特有の名前だと、この本に書いてある。ジョン・レノン自身がアイルランドを意識していた証だろうと思ったのだが、それも別に目新しい知識では全然ないのだった。

ポール・マッカトニーはどちらかというと常識人的であまり愛蘭土的ではないような気がするが、「アイルランドに平和を」という曲を1972年に作っている、ということも、この頃はビートルズメンバーの活動には興味がなかったので知らなかった。もちろん、ジョン・レノンも同様の歌を書いているというのも全然知らない。

ちなみに、ここでいう愛蘭土はアイルランド共和国のことであり、歌のもととなった北アイルランドとは別ということも恥ずかしながら知らなかったのだが、ジョン・フォードの時代にはアイルランド全体が独立闘争の場だったということである。ジョン・フォードについては、まるで映画のシナリオのような話が書かれている。

しかし、司馬遼太郎とビートルズというのは、最もありそうにない組合せではないだろうか。ただし、当たり前ながらビートルズのことは少し書いてあるだけで、僕が勝手にイメージをふくらませているだけだ。

アイルランド編を借りたのは、愛蘭土という文字が魅力的だったからだが、司馬遼太郎の懐の深さを再認識する本である。

次は「耽羅紀行(韓国)」を読む予定。とにかく、子供の頃からこうした紀行文というのが好きで、小学校のころは図書館で世界の旅シリーズみたいなのを借りて読んだり、TVの「兼高かおる世界の旅」をみたりするのが好きだった。ただし、最近のバラエティー番組風の旅行ものはまったくみる気がしない。

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2013/06/23

大吉コンサート/Gary Burton & Makoto Ozone

このところ、あちこちいったり、体調が今ひとつだったりと、BlogもFBもあんまり更新していない。

が、これは書いておこうというのが、6月19日の兵庫県立芸術文化センター大ホールでのGary Burton/小曽根真のコンサートだ。

Hall コンサートは素晴らしかった。いうことはこれだけ。写真はインターミッションのときの会場。3階最前列席で聴いた。

とにかく、Burton御大も今年で70歳というし、僕自身ももう還暦過ぎたし、次があるかどうかということでこれは是非聴きたかったわけだが、期待以上によいコンサートだった。

List_2 小曽根さんの地元ということもあるだろうけれど、大ホールの4階席まで一杯の満席だった。右の写真は、公演終了後すぐに掲示されていた演目。こういうサービスは初めて見た。

大吉というのはコンサートがよかったから大吉ということもあるけれど、コンサートを知ったのがわずかひと月前、5月18日の同じセンター小劇場での平島先生のコンサートのときで、すでにチケット入手ぎりぎりのタイミングであわてて買ったところが、ダブルブッキングで行けないことが後日わかったのだが(これは以前にちょっとだけ書いた)、それがキャンセルになったのでコンサートに行けたという、綱渡り的な幸運だったので、

大吉だ!

正月、近所の神社に初詣に行った時のおみくじが大吉だったのはこのことだったんだ、なんてことを一緒に行った家内と話していたのが、今回のタイトル。

コンサートに刺激されて、演目の「プレリュード/クープランの墓(ラヴェル)」を練習してみている。著作権が切れているからか、ネットに楽譜が公開されている。練習といっても、メロディー部分だけで、それも最初のリピートのところまでだけだし、もちろんゆっくりしか弾けない。難しいけれど面白いし、マレットさばきの練習にはちょうどよいかな。

追記:
公演終了後、僕達はすぐに帰ってしまったのだけれど、お二人は長蛇の列に丁寧にサインされていたそうだ。サインをもらえなかったのはちょっと残念な気はするけれど、でも以前にもらったものがあるし、ずいぶん昔のことだけれど、楽屋や舞台裏に行って話をしたこともあるので、公演が聴けたことだけで十分満足だ。

ついでに当日、帰宅直後にFBに書いたことを再掲:

Gary Burton/小曽根真コンサートから帰ってきたところだ。素晴らしい演奏なのは予想通りだけれど、さらにグレードアップした感がある。小曽根さんのトークもいつもどおり、関西人らしく笑いをとる素敵なものだった。
おかしかったのは、コンサートの案内も神戸となっているけれど、小曽根さんもバートンさんも「神戸でのコンサート」といっていたことだ。会場の芸術文化センターの場所は神戸ではなく西宮だから、西宮市民が聞いたらどういうかしらんと思うけれど、まぁ、いいのかな。今回も最後に、客席におられたご両親を紹介されたが、これは地元の特権だね。

大ホールを二人でうめたとのコメントへの返事

なんといっても小曽根さんのお膝元ですから。真さんは「客席はみんな親戚や知り合い」とかいってましたが、四階席まで満席でした。
もともとお父さんがジャズにとどまらない幅広い活動で関西の名士と言ってよい方ですから、二代にわたるファンも多いのではないかと思います。実際、かなり年配の方も多かったです。とはいえ、私みたいな昔からのバートンファンもいい年になってるわけですが。
真さんからバートン氏を知った人も多いかと思いますが、バートン氏のスタイルはクラシックにもかなりの影響を与えたことは確かなので、そういう方面の人も結構聞きに来ていたのではないかと思います。

これも追加、ヤマハのCMだけど:

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2013/06/09

ドラム、ドラム

HAPI DrumとFrame Drumが到着した。

Drum1

HAPI Drumはソフトケースつきだが、Frame Drumはケースがないので、入っていた箱をケース代わりにしている。

これで楽器は、ヴィブラフォン、クラシックギター、HAPI Drum、Frame Drumと、4種類になった。

打楽器類は叩けばとりあえず音が出るとはいえ、きれいな音をだすのは結構難しい、とは頭ではわかっていても、実際にやってみると、ほんまにその通りだ。

Frame Drumは完全な打楽器で、だから未経験分野でこれからだといえるが、HAPI Drumはメロディー打楽器だから、それなりに音がでると思いきや、そうは問屋がおろさない。かなりうまく叩かないと高音の倍音ばかりでキンキンした音になってしまう。こうしてみると、Gary Burton氏が、「ヴィブラフォンは誰でも叩けば音がでる、一番簡単な楽器」といっていたのもうなずけないことはない。

Drum2 Drumの上に乗っているのは、楽器についてきたゴムヘッドのマレットで、確かにこれで叩くといい音がだしやすいけど、やはり手で叩いてみたい。。まぁ、のんびりと練習をしよう。

Frame Drumの方は、とりあえずYouTubeにある簡単なインストラクションなんかを見ながら、これものんびりと練習だ。

2018.2.16:投稿時に埋め込んだ映像は閲覧不可になっていたので、公開されている映像に変更しました(当初の映像が何だったかは忘れてしまって不明ですが)。

どちらも素手で叩くわけだが、手の感触と音が直接につながった感覚というのは、今までやってきた楽器とはちょっと違って、一体感がより鮮明に感じられるような気がするが、そういうところが、打楽器がヒーリングなんかに使われる要素なのかもしれない。

しかしこれだけ楽器が増えると、練習も細切れになって進まないだろうな。今のところ、平日の夜はDrum類を軽く叩く程度で練習、土日の休みの午後はヴィブラフォン練習というところか。となると、どうもギターの練習はおろそかになりそうだ。

そういえば、MalletKATも最近は弾いていない。そうか、MalletKATを入れて楽器は5種類だったのだ。

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2013/06/02

HAPI Drum & Frame Drum

2年ほど前に、Hang DrumというのをFBで知って興味を持っていた。

Dante Bucci/Hang Player, So Coooool!!

ただ、その時も書いたけれど、人気がありすぎるのと手作りで生産量が少ないことで、ほとんど手に入らないし、もともとは10万円以下だったのが、今ではオークションで60万円なんて値段がついたりと、とても手に入るものではない。

Hang Drumはスイス製だが、その後、ドイツやアメリカでも類似の楽器が作られているようだ。でも、そちらも入手が難しく価格も20万円前後している。

Hang Drumはスチールパンの流れをくむということだが、プロパンガスなどのボンベの底を切ってスリットを作ったスリットドラムもあって、これは国内でもメーカーがあったはずと探しているうちに、国内メーカーは見つからなかったけれど、HAPI Drumというのがあることがわかった。

HAPI Drumは量産タイプらしくて発売後に値崩れを起こしたそうで、Amazonなんかでも3万円台で売っているし、楽天やらあちこちで販売されている。

音階は各種のペンタトニック・スケールになっている。ただ、この手の楽器は音階とキーは一台に一つと固定されてしまうから、固定キーのペンタトニックだけではどうもなぁ、と思ってしまう。CスケールのUFOというのもあるがちょっと高い。

そんなことを考えていた一方で、クレジットカードの月々のお知らせに永久不滅ポイントというのが書いてあって、少しずつだが溜まっていた。今までは全然気にしていなかったのだが、カードのサイトで見てみたら、Amazonのギフト券に交換できるとあって、それが2万円以上になることがわかった。

セゾンの無料会員カードで、大して使うことはないのだけれど、カードを作って以来ほったらかしだったからずいぶんと溜まっていたのだ。

ということで、昨日、このギフト券を使ってCスケールのHAPI UFO Drumをついに注文してしまったのだ。

ついでにというのか、Amazonがフレームドラムをお勧めしてきた。まったくどこで情報を仕入れたのか、以前にアイリッシュのBodhranをYouTubeで見て、欲しいと思っていたのを見透かされたようだ。

Bodhran / Irish Frame Drum

2018.2.16:投稿時に埋め込んだ映像が閲覧不可になっていたので、別の映像を埋め込んでいます。これはペルシャの音楽ということのようです。

以前に探した時は、本格的なBodhranは見つからなかったのだが、フレームドラムも同類なのは知っていた。価格も4000円前後と手頃なので、つい一緒に41cmのドラムを注文してしまった。

さて、今週中には来るだろうか、ワクワク!!

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