ヴィブラフォン電化?
先日、クリスマスコンサートにヴィブラフォンで出演してきた。
この9月に万灯祭でご一緒した、はもどら(ハモンドオルガン&ドラムのユニット)さんのゲストとして、ということだが、呼ばれたのは、まぁ、珍しい楽器だからということだろうね。
隣町の稲美町で地域活動をされている夢一門(むいちもん)というグループ主催のコンサートで、どちらかというと年配の方々中心に40人前後が来てくださったかと思う。
僕が参加したのは4曲だけど、最初の2曲はリズムに乗り切れずに申し訳ない結果だった。後の2曲はなんとか格好がついたかと思う。でも、終了後に「よかった」といってくれたお客さんもいたので、なんとか役割は果たせたかと思う。
その際にマイクを用意していただいたのだけど、後でオルガンの方から、またお願いすることもあるので、自分の楽器の音響関係は準備しておいてくださいといわれてしまった。
自分からどこかへ行ってというのは、せいぜいが加古川の月例セッションくらいなので、これはお店におまかせなんだけど、お呼ばれで出て行く場合は自己責任で用意すべきなんだろうなぁ、でもプロちゃうしなぁ、とかいいながら、どういう方法がいいだろうかと考えている。
FBでフレンドになってたまにコメントをいただくオランダのVincent君は、どうもvanderPlas Baileoのピエゾ・ピックアップを使っているようだ。
これはVincent君によるデモ映像で、右の赤いのはピックアップに対応したヴィブラフォン専用のアンプだそうだ。くるくる回っているのはヴィブラートをかけてるんだろうと思う。以前にハモンドオルガンのライブでみたアンプが同じような機構だった。
>
これは小さなピエゾディスクを各バーの裏側に直接接着するかハンダ付けして音を拾うタイプで、アメリカのK&K Soundも同タイプを販売している。
音はやっぱりピエゾっていう感じは否めないが、Vincent君のCDやYouTubeの演奏などを聴いていると、最初からそういう音として演奏していると思う。
VanderPlasの価格はわからないけど、K&Kはショップで$1,179だから、かなりな投資だ。当然、これにアンプも買わなければならない。
一方で、赤松さんは電化はせずにマイクを使われている。
マイクだと、安いものならヴォーカルマイクが1万円程度、シールドやスタンドは2000円以下で手に入るから、最低限のセットなら左右2セットあわせても3万円でお釣りがくる。
ただPAが完備している会場ならいいけど、そうでなければアンプがいるからその投資は必要になるが、これはピックアップも同じだ。
ピエゾではDIYで安く上げている人もいる。なんと$75だそうだ。
文末で「i was using musser ampli-vibe pickups 'till now, but i couldn't stand them anymore」とあるMusserのピックアップはバーに直接つけずにバーの振動を捕らえるものらしいけど、性能がよくなかったらしく今は製造されていないようだ。その昔、バートン氏が来日時に持ってきたけど使えなかったのがこのタイプかな?
アコギ用ピエゾピックアップでもバーに接着できそうなのがAmazonで\590なんて価格で売っているけど、もう少し調べてみたら、上記のDIYにあるような圧電素子なら100円以下なので、これだと確かに安い。K&Kだとピックアップ一個が$17だからえらい違いだ・・・専用だから仕方がないんだろうけど。
マイクとアンプの組合せはお金さえ出せばいつでもいいものが買えるから、とりあえずはいいとして、ピエゾの方は安くあがりそうだけど、知らないことだらけなので色々調べてみないといけない。PICKS-CLICKSさんのお知恵拝借というところだなぁ・・・、相談してみよう。
参考になりそうな、アコギのピックアップ研究のYouTubeとそのサイト、圧電素子通販サイトのリンクを貼り付けておこう。
| 固定リンク
コメント
結論から申しますと、やはりアコースティックな楽器はマイクで拾うのが一番です。その次は電磁的なエレキ化、つまりバーに磁性体(鉄片とか)を貼り付けて、コイルでその振動を拾うとか。その次がピエゾでしょうか。
ピエゾで拾おうとすると、アタックでどうしても歪んでしまいます。アタックで歪まないようにすると、普通の音が小さくなって拾えません。そうすると、普通の音も歪ませてしまえということになって、Gary Burtonのバイブラフィンガーだったか、ああいう感じの常に歪んでいる音になってしまいます。
投稿: PicksClicks | 2014/12/24 20:13
コメント書いたのに、コメント数が上がりませんね。
投稿: PicksClicks | 2014/12/29 21:10
ピエゾのことをもっと調べてから相談しようかと思ってたんですが、コメントをありがとうございます。
そんなに極端に悪くなるんですか?
Steps Aheadのマイニエリとか、上に例示したVincent君とかは明らかにピエゾのピックアップだと思うのですが、それなりに聞こえます。音は確かにナチュラルではないし、強弱という点でもあまり差がないようですが。
こちらの映像は、MusserのヴァイブにvanderPlasのピックアップをつけてるんだと思います。バーの下にグレーっぽく横棒がついているのが見えます。中頃あたりからヴァイブソロがありますが、音質を別にすると、悪くはないかなと思います。
http://youtu.be/TTVwsveMZpE
投稿: taki | 2014/12/29 23:07
音を出すためには、振幅ではなくて速度が必要なんです。なので、低音を出すスピーカーは振幅を大きくして速度を稼ぎ、高音を出すスピーカーは少ない振幅でも大きく響くのです。
ですからアコースティックな楽器はそのように広い帯域にわたって速度がおなじになるように設計されています。
ですからアコースティックな楽器は出てきた音をマイクで捕まえるか、あるいは電磁的に捉えるのがいいのです。電磁誘導は速度を測定するので。
ではピエゾはどうかというと、これは圧力や変位を測定するものなので、そのままでは楽器の音にならず、微積分が必要になります。そのための細工がなかなかうまく行かないので、いわゆる「ピエゾくさい」音担ってしまうのではないかと思います。
で、こんなのを見つけました。これはピエゾなのかな?
高いですね。
http://kksound.com/products/vibesplit.php
http://kksound.com/instruments/vibraphone.php
投稿: PicksClicks | 2015/01/06 23:57
K&KSoundは本文にもリンクしてますが、ご紹介のは分割タイプで高い方ですね。
下記のようにありますから、ピエゾですね。
The system consists of a number of small piezo ceramic transducer disks (pickups) which are glued to the nodal points of each bar.
自分で加工できるということのようです。Steps Aheadのマイニエリが使ってるやつじゃないでしょうか。
投稿: taki | 2015/01/07 16:47
K&K Soundについてはすでに触れられていたんですね。失礼しました。
両面テープで貼り付けるようなことでは多分駄目だと思いますが、ピエゾでも、ちゃんと設計されていればいい音にできるんですね。私のエレガットもそんなふうに「うまく設計されたピエゾ」です。できあいのピエゾを後付というのはそういう設計過程を経ていないのでおすすめできません。
投稿: PicksClicks | 2015/01/07 21:55
SolderingとかGlueとかの単語があるんで、半田付けか専用接着剤なんでしょうね。バラでも一個$17だから、かなり研究されたものなのでしょう。
しかしマイニエリの音も決してナチュラルではないですし、10万円以上をかけてバー一枚ごとにピックアップを接着してそれを持ち運んで、と考えると、アコースティックはマイク、状況に応じてMalletKATというところがよいかと思います。せっかく買ったMalletKATを活用しないといけません(^_^;)。
投稿: taki | 2015/01/08 00:46