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2016/03/02

打楽器 あるいはtaco奏法

去年の5月からカホンレッスンに通っている、といっても月に2回、1時間ずつだけ、練習もたまの休みにしかできていないので牛歩戦術なみの進み方だけど、昨年末あたりからちょっとばかし進展したというのが今回のお題。

今回はいつにも増して重箱の隅突付きな自分用ヴィブラフォン奏法についてのメモなので、まぁ、本文はすっ飛ばして映像だけお楽しみくだされば結構でございます。

さて、以前からカホンを叩くのは手先ではなく、腕でもなく、肩、それも肩甲骨から動かすようにと先生からいわれていたのだけど、これがなかなか出来ない、というよりどういうことかわからなかったのだけど、なんとなく「これか!」という感覚がわかってきて、先生も「お、なんかつかんだみたいだね」といってくらさったのだった。

その後、練習時にもなるべく「肩甲骨、肩甲骨」とおまじないを唱えながら練習しているわけだが、先生から習った訓練法が肩甲骨で腕を振り回す動作で、肩から手先までは脱力して肩甲骨で腕~手先を後方から前方へ振り回すという動作だ。

これを両手で連続してやれば、はい、タコ踊り~、のようになる。先生も人前ではやらないそうだが、確かに人前でやったら「ヘンテコな奴」と思われるのは間違いない。

で、あらためて本来の目的であったヴィブラフォンの打法への反映というのはどうかというところが最大の課題であるわけだ。

この映像はクラシックの名倉誠人氏による演奏で、見事に肩、肩甲骨から動く脱力した奏法なのがわかるが、実はこれまではこの点がよくわかっていなかったのだ。

なんとなくジャズ畑の人とクラシック畑の人では同じ楽器を弾いてもスタイルが違うけど、それは単純に音楽ジャンルあるいはビートとかノリの違いくらいにしか思っていなかったのだが、おそらくはクラシック奏者は打楽器全般を学ぶのが普通なので、脱力した動きというのが身についているのだろう。

とはいってもこの脱力奏法をヴィブラフォンで実践するのは簡単ではない。なんせ長年、我流で弾いてきたクセが簡単に変わるものではない。

先月(2月)のセッションでは昼間の天気が荒れ模様だったためか、参加人数が少なくて何曲も演奏できたのはいいけど、右腕が疲れて少し痛くなってしまった。そこでやっと力の入ったままに特に右手ばかり使って弾いているのに改めて気づいた。

いつもはそんなに演奏する間もなくセッション終了時間が来てしまうのと、家で練習するときは騒音問題になるからそれほど大きな音ではできないので、そこまで力んで弾いているという意識がなかったのだ。

で、前回のセッションの最後の曲では脱力して弾くようにしてみたら、これがなんとも楽に音が出せて腕も痛くならなかった。

いや、我ながらびっくりするほどだったんだけど、これがまた家に帰って練習に応用しようとすると思ったほどに出来ないのだなぁ。

ただ、必ずこういう奏法でないといけないというものではないだろうし、ジャズの場合は名倉氏のような奏法が適切だともいえない気もしている。

同じクラシックでも僕が習った佐藤先生は名倉氏のような動きではなかったし、ジャズではこういう弾き方をしている人はあまりいない。YouTubeで見た範囲でしかないけど、僕が見た限りではクラシックから入ったと思われる最近の女性ヴァイビストは名倉氏に似た奏法だった。

Gary Burtonの動画をみていても、名倉氏のような脱力感はあまり感じられない(演奏は1:35辺りから)。といって僕のように力んで弾いているわけではない。

そこであらためて高砂万灯祭での僕の演奏を家内が写した映像を思い出したのだが、そこで思ったのは僕の演奏姿はほとんどマレットだけが動いているような弾き方で動きが非常に少ないことだ。これは見た目でもあまり見栄えがしないのだが、どうやったらBurton氏をはじめとするプロのような演奏姿になるのかがその時はわからなかった。単に腕を動かそうとしても不自然になるだけだった。

で、色々考え試してみた結果からいうとつまりは手先だけで弾いていて力んでいる、というのはグリップに力が入って握りしめたようになっていて、そうすると肘や肩が硬くなって動きがなく、マレットだけ、つまり手先だけが動いている状態になる(のだと思う)。

グリップの力を抜いて肩から肘も脱力して弾くと、おそらくは体全体で弾いているような姿になるのではないかしらんと思って、やってみると、確かにグリップに力が入ると肘、肩も固まってしまってほとんど動きがなくなるが、グリップを脱力すると肘、肩も柔らかくなって自然に動く感じがする。それにつれて自然と肘から手首にかけても動きが出てくる(ように思う)。

というグリップの脱力については実は赤松氏がブログに何度か書かれていたのだなぁ(^_^;)。それがカホンのレッスンからやっとそこまで実感としてたどり着いたのだが、実践はまだまだこれからであります。この年になってもこのレベル(^_^;)なのだな。

こちらはEd Saindonのフルクラムグリップ、名倉氏とはまた違ったとても柔らかい動きで、なんとか取り入れたいグリップだ。

もう一人、David Friedman。

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コメント

音楽じゃなくてロボットの話なんですが、産業用ロボットの手首には工具がついているんです。で、その動作を制御するときには肩や肘や手首の角度がどうのっていうことよりもまずその工具をどういう角度でどの位置に持っていくのかということを第一に考えます。ま、当たり前なんですが。

Vibでもやはりマレットの先端がどういう速度でどういう角度でバーに当てるのか、そして次の動作に対してどう制御するのかということが大事になるんじゃないでしょうか。つまりマレットの先端とおそらくはマレットの柄の動きを大事に考えれば、体の動きのあるべき姿も自然と導かれるのではないか、と愚考する次第です。

投稿: PicksClicks | 2016/03/06 22:33

ごもっともでございます。

ただ人間はロボットと違って、本能か経験か知らぬうちに身体は動くし、Burton氏が宣うごとく「ヴィブラフォンは叩けば誰でも音が出せる最も簡単な楽器」(異論はありましょうが)なので、とりあえず音が出るところからの脱却がなかなか困難で、体の動きのあるべき姿までは考えが至らないのであります。

投稿: taki | 2016/03/08 13:57

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