2019/06/06

イタリア旅行記-27 ミラノ-最後の晩餐

2016年6月10日 その3

いよいよ「最後の晩餐(L'Ultima Cena)」の鑑賞だ。

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右のレンガ作りが待ち時間に見学したサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会で、その隣の田舎の民宿かと思う質素な黄色の建物の中に「最後の晩餐」が保存されている。

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建物内に入ると、前のグループが退出するまでの待合室があり、そこに展示されていた戦災にあったときの写真。

上側の写真で膜に覆われた壁がかろうじて残った壁画部分だそうで、風前の灯火だったことがよくわかる。よくぞ残ったものだと思うし、この写真と冒頭にあげた現在の写真との違いにも改めて驚く。

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待合室の入り口(だったと思う、たぶん?)。ガラスがアンバー色で紫外線カットになっているのがわかる。

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待合室も昔の建物の再現になっているようで、残されている壁の一部がはめ込まれていた(レプリカかもしれないが)。奥の扉が壁画のある部屋に通じていた、と思う(これも記憶が曖昧)。

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前のグループが退出したので、いよいよ鑑賞に向かうが、壁画のある部屋への通路はエアロックになっていて、外気が直接入らないようになっている。待合室から通路に全員が出たところでその扉が閉まり、通路を通って壁画のある部屋の扉が開いて、中に入るとその扉は閉じられる。通路には壁画の写真が展示されていた。

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通路から見えた教会。

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とうとう世紀の名画に会えた。

その感動は筆舌に尽くしがたい・・・、ということで写真のみアップします。興味のある方はWiki(最後の晩餐)など、ネットに色々とあるので、そちらを読んでください。全体に照明が暗く、写真も暗くなっていたので、以下の各部分の写真は画像ソフトで修正しています。

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中央のイエス、斜め左下から。

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イエス、正面から。

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イエスの右。

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右端。

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イエスの左。

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左端。

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全体に照明は暗いのは保存のためには当然だろう。

「最後の晩餐」の反対側には、ジョバンニ・ドナート・ダ・モントルファーノによる「キリストの磔刑」、そして左右の壁にも残った壁面(画?)の一部があるが、僕も含めてみんなそちらはあまり見ていない。世紀の名画を前にしては致し方ない。

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全体の様子。

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反対側の壁画。

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反対側の壁からみた「最後の晩餐」、とうとう退出の時間がきた。こちらを向いてカメラを構えているのは家内。

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外に出ると、コンダクターさんが待っていた。

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歩いてバスに向かうツアー一行。

補足ながら動画、とはいえ暗い照明のもとで解像度も低いので鑑賞には耐えないけど、全体の雰囲気はわかると思う。PCの全画面表示でみると部屋全体の感じがわかるんじゃないかな(Cocolog仕様変更以前は全画面表示ができなかったけど、今はできるようになっています)。

15分と短いとはいえ、わずか25名だけで静かに鑑賞できるというのは、とても贅沢な時間だった。

 

壁画の正面で下から見上げていると、だんだんと涙が滲んできた。そのときに頭の中で自然に、バッハのマタイ受難曲の最初のコラール、「来たれ、娘たちよ、われとともに嘆け (Kommt, ihr Töchter, helft mir klagen)が流れた。高校生のときから何度聴いたかわからないくらいに身に染み込んでいるが、信仰心とは無縁の身ながら「とうとう出会えた」という以外にないほどに感無量だった。

 

さらに蛇足ながら付け加えると、徳島の大塚国際美術館には、サン・ピエトロにあるミケランジェロの「最後の審判」の複製とともにこの「最後の晩餐」の複製もあるのだが、残念ながら「最後の審判」の素晴らしさに比べると「最後の晩」餐の複製はあまり感動的ではなかった。

その大きな理由が壁画の位置にあると、これらの写真をみて改めて思った。

「最後の晩餐」は地上2mほどのところにあり、下から見上げるのだが、大塚国際美術館の方は人の目の高さに置かれており、それが見やすい反面、本来の見るべき位置から見ていないという大きな欠点になっている、というのが、そのどちらの壁画の実物も複製も見た者としての意見・・・なんか自慢話みたい、というか自慢ですな(^_^;)。

「最後の晩餐」も「最後の審判」と同じように置かれた部屋の再現、全部とは言わずとも壁面の配置は再現してもらいたかった。

-イタリア旅行記-28に続く-

 

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2019/06/05

イタリア旅行記-26 ミラノ-Santa Maria delle Grazie

2016年6月10日 その2

早朝のスフォルツェスコ城見学の後は今回のツアー最大の目玉、ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」鑑賞だ。

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「最後の晩餐」は、サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会(Chiesa di Santa Maria delle Grazie)にある。感謝の聖マリア教会とでも訳したらいいのかな(写真はバスから降りて教会まで行く途中)。

が、今回、ちょっとした問題が。

「最後の晩餐」鑑賞は完全な予約制、時間制で一度に25人まで、15分間しか鑑賞できないが、今回のツアーは28名で3人が定員オーバーだった。そのため、僕ら3人はツアー25名が見た後のグループでお願いしますとコンダクターから頼まれた。

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そういうわけで、ツアーのみなさんが鑑賞している間は教会の外で待つことになったけど、おかげで観光客もいない静かな教会本堂をゆっくりと見学できたのだ。上の写真のレンガ色の建物が本堂。

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教会前を通るミラノ市電。

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教会入り口、拝観料はいらなかったと思う、もうよく覚えてないけど(^_^;)。

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教会内部に入ると見事なアーチと円柱で、装飾も素晴らしいが、サン・ピエトロのような金ぴかではなく、質素な印象さえ与える。

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僧侶が二人。

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教会内には祭壇画というのかキリストにまつわる絵画があちこちに、ごくありきたりな風に飾られている。

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聖母子像もごく自然に。

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キリスト像に祈る人。

日常の中に宗教、教会があることが感じられるが、考えてみれば日本でお寺に行った時と同じかもしれない。

ただ多くの日本人は信仰心というよりは習慣的なものが大きいだろうと思う。最近はイタリア人も以前ほどには信仰深くはなくなってきたらしいけど。

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教会内の別室のようなところで、なにか祭式のようなことが行われていた。一族が集まっての法事みたいなものかと思うがわからない。

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天井画も奥ゆかしく荘厳だ。

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教会内にあったオルガンだがパイプは見当たらなかった。あとで専門家に聞いたところでは、据え付けのパイプオルガンではなく、電子オルガンの教会向けのものだそうで、教会内の天井か壁にスピーカーがあるはずということだった。

たぶん昔はパイプオルガンがあったのだろうけど、教会は戦災で焼け落ちたらしいので、そのときに壊れてしまったのだろう。しかしその教会がここまで修復(復元)されているのも驚きだし、それが「最後の晩餐」のある場所にもかかわらず観光客はほとんどいなくて信者しか訪れなさそうだから、やはり信仰が生活に密着しているのだろう。

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教会の中庭もなかなか素敵だ。

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というところで、そろそろ「最後の晩餐」鑑賞の時間が近づいてきた。

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教会全景。正面入り口の簡素な佇まいとは違ってやはり見事な建物だ。

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教会前の広場でくつろぐ鳩と人。

-イタリア旅行記-27に続く-

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2019/04/20

Spanish Batucada

スペイン旅行から帰国して1週間、旅行記も書いてみたいが、まだイタリア旅行記も終わってないし、カンボジアにマルタにアイルランドもあるし(^_^;)、っていいつつ、Voyage原稿も〆切過ぎてるんで、この1週間はそれで手一杯、やっとなんとか初稿を終わったのが今晩。

最初はなんかウダウダして進まなかったんだけど、スペインに行ったし、油井正一大先生は「ジャズの歴史物語」で「A Song is Born」の映画でDanny Kayeが言っていたジャズのアフリカ~スペイン起源をもっと具体的に書かれていたし、で、タイトルを「Sketches of Spain」としたらなんとかかんとか筆が進んだ、といってもマイルスのアルバムではなくて、ジャズにはスペインの影響が大きいんだよ~、っていう意味ですけどね、洒落たタイトルなんでパクってしまいましたm(_ _)m。

ま、一息ついたところで、FBにメモしてたのを書いておこう、ってのが今日のタイトル。

スペイン旅行初日観光はマドリッドの王立ソフィア美術館、プラド美術館とトレド観光だったんだけど、王立ソフィア美術館でゲルニカなんかを見たあとプラドにバスで移動予定が、市内マラソンで交通規制のために歩くことになって、で、ちょいとしたハプニングとかあったりして、プラドは大急ぎで全然余裕がなかったり。

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で美術館を出た頃にはマラソンは終わってたんだけど、サンバのバツカーダみたいなのが遠くから聞こえていたのは、マラソン後のイベント続きかな~、でトレドに向かったわけね。

で、夜はマドリッドにもどって宿泊なんだけど、これが駅の近くのホテル、で、だね、夜中の9時ころだったか、昼間聞こえたバツカーダと同じようなのが聞こえてきたんだね~。

ま、その時はまたやってるな~、だったんだけど、これが全然終わらない、まったく切れ目なしで続いてる。

家内なんかは、なんかやってるね、で寝てしまったんだけど、音楽耳の僕としては気になって仕方がない。

まぁ、そのうち終わるだろうと言ってるうちに11時、まぁ、12時には終わるだろう・・・、が終わらないで、結局終わったのは夜中の1時半頃で、やっと寝ることができたという話。実に4時間半、まったく途切れることなく続いていた。

翌日、他のお客さんに聞いたら、駅前でなんかイベントやってたらしいね~、だそうだ。夜中の一時半までね(@_@;)。

 

上はYouTubeで検索して見つけた映像、Zaragozaは偶然ながらブラジルじゃなくてスペインだ。ちなみにザラゴザではなくサラゴサ、スペイン語のZはS、というよりthに近い発音したりするらしい。

スペインにもこういうビート感があるんだ、っていうかもともとはスペインが起源なんだろうけど。

イベリア半島は長い間、イスラムに支配されていたんで、他のヨーロッパとはかなり違う文化があるというのがよくわかったのが、前回に書いてたJordi SavallのCDだ。

 

これはCDに入ってた曲の別バージョン、というか演奏者が違うんだけど、こちらの方がビート感が強い。8/8(4/8?)拍子と9/8拍子が交互に出てくるところが小気味良い。

出だしなんかバツカーダかと一瞬思ったし、続く旋律はアラビアっぽいが、これが14世紀のスペイン古楽ということなんだから、やっぱりラテンアメリカ音楽はスペイン起源なんだ。

CDには解説がないがタイトル「Llibre Vermell de Montserrat」についてはWikipediaに解説があり、「モンセラートの朱色の本」に納められているとある。

モンセラートはスペイン旅行のオプショナルツアーで行きたかった「黒い聖母像」で知られるバルセロナ近郊にある修道院だけど、人数が集まらずに行けなかったのが残念。

ラテンアメリカには、もちろんアフリカから南米や西インド諸島につれてこられた黒人も大きな役割があるわけだけど、スペインに影響を与えたイスラム、つまりアラブ系の音楽もアフリカの影響があるそうだし、ジブラルタル海峡をちょいと渡ればアフリカという近さだから、当たり前なんだな。

ということで、Voyage原稿もその辺りを絡めてみました、乞うご期待(^o^)/。

 

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2019/03/18

スペイン旅行 - 心の準備

スペイン旅行-心の準備ってなんやねん?っていうと、たかけんさんがスペイン旅行に行かれてたので、その記事を読んでイメージトレーニングでもしようという話。

ここから始まります。

テキトー絵日記 旅行準備

たかけんさんが行かれたのは9月の熱い時期だけど僕らは来月なのでマドリードの天気をAccuweatherで見てみると、4月6日~12日は晴れ、最低気温4℃、最高気温16℃とあるから今の阪神間あたりとほぼ同じかな。グラナダも同じような天気だ。

それからたかけんさんはフィンエアだけど僕らはルフトハンザだ。

むかぁし、出張でスイスに行ったときのルフトハンザはとてもよかったけど、2016年にイタリア旅行したときのルフトハンザはまるでアメリカ資本みたいというか、あんまりよくなかったからなぁ~。

パンフにあるコースを確認しておこう。

1日目-4/6 関空発-マドリッド着~マドリッド泊

2日目-4/7 午前トレド移動、トレド観光後マドリッドへ戻ってプラド美術館など~マドリッド泊

3日目-4/8 AVE(超特急)でコルドバ移動、コルドバ観光後グラナダ移動、夜はフラメンコショー~グラナダ泊

4日目-4/9 グラナダおよびミハス観光-アルハンブラ宮殿は予約交渉中でまだ行けるかどうか不明~グラナダ泊

5日目-4/10 空路バルセロナ移動、バルセロナ観光 サグラダ・ファミリアなど~バルセロナ泊

6日目-4/11 午前バルセロナ観光、午後フリータイムまたはオプショナルツアー~バルセロナ泊

7日目-4/12 バルセロナ発

8日目-4/13 関空着

2連泊ずつになるのと、長距離移動が超特急と空路というのが特徴らしいけど、セビリア(セビージャ)に行かない以外はどうやらたかけんさんのコースとほぼ同じみたいだから、とても参考になってありがたい。

最後にたかけんさんのスペイン旅行スライドショーを拝借いたしますm(_ _)m。

あ、そういえば「茄子・アンダルシアの夏」ってアニメ、あったな~。

これは全編かな?、今は見てる時間がないけど。

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2019/03/14

Canarios、ヘミオラで思い出せなかった曲

Voyage原稿は例年はもう書き終わってるところだけど今年は相も変わらず一筆も進まず、だらだら・・・。

で、以前にヘミオラについてグダグダ書いてたときに思い出せなかったギターの曲が見つかったのでメモに、また本借りた、などなど。

YouTubeで"canarios guitar"で検索すれば、超有名なギタリストも含めていっぱい出てくるけど、まぁ、きれいなお嬢さんの映像がやっぱりいいかと(^_^;)。

Sanzの曲だったんだ。

Gaspar Sanzは17世紀スペインの音楽家で、クラシックギターをやってればそのうちに必ず出会う作曲家だ。PDだからネットで検索すればフリーの楽譜もDLできる、もちろんDLしたけどね。

こちらはバロックギターの演奏。

すごくダンサブルな演奏だけど、この時代はたぶん基本的にダンス音楽だったんだと思う。

次は途中からCanariosが始まるので、そこからの再生にしている。曲想がちょっと違うけどね。

これは実際にダンスの映像だ。これ以外にもダンスの映像を見かけた。

ヘミオラをもう一度確認しておくと、この曲の場合は6/8拍子で書かれているんだけど、3+3の2拍子と、2+2+2の3拍子が交互に出てくる形式だ。

Canariosを見つけたきっかけはFBフレンドさんで高校の同級生だったY君がスペインにおけるイスラムの影響とかなんとか投稿していて、紹介されていたのが「ESPANA ETERNAL/」Jordi Savall」という11枚組のCDで、面白そうなんでYouTubeで検索してみたら出てきたのが下の映像。

この映像から、う~ん、ここでは演奏してないな(^_^;)、なんか忘れたけどその関連で見つけたのだった。

あ、そうそう、18:18から始まるハープ独奏による"TARANTELA" - Lucas Ruiz de Ribayazが有名なSicilianaに似ていてそれが思い出せなかったので検索したとき、なんかの拍子に見つけたんだ、なんてのはどうでもいいか。

しかしこの演奏もダンサブルで、なおかつ6/8、あるいは12/8拍子と書けそうな曲が古楽に多いことがわかる。長いですが、興味のある方はどうぞ。

 

Sicilianaは以前にもアップしたかもしれないけど、もとは16世紀イタリアのシチリア地方の作者不詳の舞曲で、レスピーギがオーケストラ用に編曲したものが有名だ。

Espana_eterna Y君が紹介していた「ESPANA ETERNA」は11枚組CDにもかかわらずAmazonで4000円以下だったんで注文してしまった。イギリスから届くらしい。

CDについては、Warner Music Japanのサイトに簡単な説明がある。

同時に紹介していた「寛容の文化/マリア・ロサ・メノカル-訳-足立孝」も古本にあったんで注文して昨日届いたのが、下の写真の通り。

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で、なんだこの写真は、っていうと、左右両端は図書館でなんとなく借りてきた2冊(^_^;)、「別の言葉で/ジュンバ・ラヒリ-中嶋浩郎訳」と「文学会議/セサル・アイラ-柳原敦訳」・・・今回はすぐ読めるような薄い本にしたから、たぶん読めるだろう。

ピンク文字の本はスペイン語お勉強用・・・全然進んでないけど。

後ろに見える音符はこれも以前に書いてたんだけど、Tatyanaさんが弾いている「Incantation No.2」の楽譜だ・・・、結局注文してしまったけど、まぁ、なかなかの難物であります。ついでながら左端上にわずかに見える楽譜の切れ端がDLしたCanarios。

Incantation No.2は素敵な曲なんで再掲。

前々回の投稿に書いてた「ギリシア人の物語-I/塩野七生」は結局少しだけ読んだだけで期限切れで返却したので、またのお楽しみにということで。

「ジャズの歴史物語/油井正一」は概ね読んだかな。これまでウダウダ書いてたジャズの歴史が初期のラテンアメリカの影響まで含めてほとんど網羅されてて、まぁ、参ったね(^_^;)、さすが油井正一大先生だ。

「大衆音楽の真実/中村とうよう」はまだほとんど手つかずだけど、「ジャズは形式である」とかなんとか書いてあったのが面白そうな。

これはおまけというか、たまたま続けて再生されたSanzのギター合奏。後ろにいるフレームドラムの音があまり聞こえないのが残念だけど、美しいハーモニーだ。

で、最後はギターという以外はなんの関係もないけど、この方もFBでフォローしているお好みの女性ギタリスト、Gabriellaさん。ABBAの曲はなつかしいな~。

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2019/03/03

美術館からの招待状

音楽ネタ以外もなんかないかな、というので:

千葉県佐倉市にある川村記念美術館に仕事で行って色々と投稿したのは2008年の秋から冬にかけてだったけど、それからずっと美術館で企画展があるたびに会社住所で僕あてに内覧会/レセプションの招待状が届いている。レセプションに出席しなくても会期中は封筒を持っていけば2名まで無料で鑑賞できる招待状だ。

毎回いただいているものの佐倉市はあまりに遠いので出席したことはない、当たり前ながらね。

で、また数日前に招待状が届いたのが「ジョセフ・コーネル展」だ。

封筒の表に印刷してあったジョセフ・コーネルという名前を見た途端に「箱に入った写真/絵」だったんじゃないかとひらめいて、入っているパンフを見たらそのとおりだった。

Joseph

少なくとも僕にとってはほとんど馴染みのない作家なんだけど、なんですぐにわかったのか不思議だった、っていうだけが今回の話題。

改めて過去ログをたどってみたら、2008年10月18日の投稿で次のように書いていた。

川村記念美術館-常設展示-色々

一階の東奥はコーネルの部屋になっている。コーネルの箱に入った作品は9月の「新日曜美術館」でも取り上げられていたが、うーむ、今のところは僕の守備範囲外だなぁ。番組をきちんと見ておけばもう少し感動できたかもしれない。

う~ん、こんな程度の印象しかなかったのに思った以上に記憶に刻まれてたんだな。なんか不思議で得した気分(^_^)。

それとこの当時は仕事関連で美術に接することも多くてよくそれを投稿してたけど、今はそういうこともなくなってしまったな~、っていうのと、もう10年以上前のことだったんだと、当時の記事をいくつか読み返して感慨にふけったのでありました。

ジョセフ・コーネル展の会期は2019年3月23日~6月16日、レセプションは3月22日13時受付開始です。

2019.3.15追記:下記の件は、個人的にメールで希望してこられた方がいらっしゃったので受付は終了しましたm(_ _)m。

もしこれを読んで行ってみたい方があったら、コメント欄にその旨書いてください。コメント投稿時にメールアドレス入力必須(非表示)になっているので、そのアドレス宛に私からご連絡差し上げた上で招待状をお送りします・・・、って書いても反応があるとは思えないけど(^_^;)。

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2019/02/10

African Rhythm

またSwing関連の話。

IrishとかSpanishとかヨーロッパ伝来の話が多くなってしまっていたけど、今回はアフリカン。

この映像はFacebookでシェアされてたガーナのAGBEVEKORFE RENAISSANCE BRASS BANDの演奏で、ガーナの伝統民謡とGhana Nyigbaという2曲を編曲したものだそうだ。

で、これを見て聴いて、これは何拍子であろうかという話。

ブラスの音を聴いていると、普通の2/4拍子のように聞こえませんか?あるいは3/4拍子?

でもね、彼らのステップをみると明らかにシャッフル、つまり12/8拍子なんだな。

最初のカウベルのカウントとシェーカー(右端の女性)は、2,2,1,2,2,2,1で、以前に書いてた「アフリカ音楽の正体/塚田健一」にあった、2,2,3,2,3のリズムに似ている。

といってもわかりにくいので、パターンを書いてみた。

Africanghana

真ん中の段がカウベルのパターンで、4分音符2つが3組(6/4拍子)のように聞こえる。

それを12/8拍子のアクセント位置で記したのが上段の8分音符の下側に書いたアクセントで、2,2,1,2,2,2,1の位置になる。

上段の上側につけたアクセントがアフリカの基本リズムという2,2,3,2,3の位置で、同じ位置に下側のアクセントもある。

一方で下段の符点4分がブラスの足の動きだ。

しかし映像の前列のそれぞれの太鼓とかブラスのメロディーがどういう風に上に書いたリズムと関係しているのか、なんど聴いてもわからん(T_T)。

とにかく複雑なリズムなのに少年レベルで当たり前のように演奏しているリズム感がなんとも驚異的で見事だ。

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2019/02/04

Roots of Rhythm

もう二月、というところでこんなのを見つけてしまった。

タイトルもずばり「Roots of Rhythm」で、なんと3部構成でそれぞれが50分以上の映像だ。Harry Belafonteがホストをしている。

まだ全然見てないので、単なる覚書。

Part 1

Part 2

Part 3

さていつになったら終わることやら(^_^;)。

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2019/01/28

African Shuffle & Shuffle Today

ディケンズの「アメリカ紀行」にシャッフルと出ていたので、Irish Shuffleの映像をアップしたけど、African Shuffleの映像もあった。

これも出始めは12/8拍子な感じだけど、踊りだすとややゆっくりの12/4拍子みたいな感じ? かなり複雑でよくわからない。ラッパのような音とメインで鳴ってる太鼓は始まりの頭がずれてるような?

「アフリカ音楽の正体/塚田健一」によると、複数の楽器がそれぞれバラバラな演奏をして全体で別のリズムが聞こえるとか、そもそも楽器どうしの始まりが同時でなくずれているとか、かなり複雑らしい。

ダンスはIrishのようではなくもっと地を這うようなビートで、これがアフリカらしさなのだろうと思う。

とはいえ、これまでも12/8拍子とかダンスが跳ねるの跳ねないのという僕の屁理屈に合うような映像をYouTubeで探してきたりしてるわけで、まぁ、情報操作というか誘導というか(^_^;)。

いってみれば「トンデモ」とか霊感商法にも似たりといわれける、かも?

も一つ

12/8というよりは3拍子といったほうがよいくらいなテンポだけど、途中からわからなくなる。

Irish Shuffleで検索すると、こういう3連系じゃなくて、最近のテンポの速いポップ(なんと呼ぶのかしらない)な音楽に乗ったShuffleが多いし、ダンスと関係なく適当な音楽をかぶせてしまってるのも多い。

Irish Shuffleなどのステップが今風に変化してるってとこかな。

ディケンズの書いてたもう一つのダンス、カットとクロスカットのそれらしい映像はYouTubeでは見つからず。英文の解説はあったけど面倒くさいのでもういいや。

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2019/01/22

A Song is Born - Jazz & Latin America

Swing関連でダラダラとYouTube検索して偶然見つけたのが、今回のタイトル映画「A Song is Born(Danny Kaye主演、1948年)」の1シーン、浜崎あゆみの歌に同名の曲があるらしいけどそれは知らない。

今や伝説のプレイヤー達が出演(一部は代役らしい)してるけど、それよりDanny Kaye扮する教授が朗読するのが、"The History of Jazz"というんで聞き取ってみたら、意外や意外な話だったんだな(YouTubeの再生速度を落としても聞き取れないところとか、わからないところがあったけどね)。

The History of Jazz
From Africa came the first musical instrument, a drum.
A hollow trunk of a tree or ?(tore of) animal hide supplied the rhythm of beat.
To the basic rhythm was added the human voice.
(Next) the first wind instrument, the shepherd's flute.
The basic beat of the tom tom, the same (semantic) strain of the chant that was carried across oceans (which) contained an early Spanish music after the invention of the guitar.
Spread the country was the shared Spanish language, Cuba, Western India, and South America were the rhythm of beat (the) soon the new form of expression.
There's the winding cycle finally reached the shores of the southern United States where the beat was momentarily lost.
But the melody was woven at the pure negro spirit.
And the beat returned.

映画"A Song is Born"は恋愛ミュージカルだし、1948年の映画だからこのジャズ史もどうなんだと思ってしまうんだけど、ジャズは、アフリカのリズムにスペインのギターから中南米を介して合衆国南部の海岸にたどり着いて、それから黒人が・・・、なんてのは聞いたことないですよね?僕が知らんだけかな。

シンプルなジャズ史は、フランスやスペインの統治だったニューオリンズで生まれたってのが通説で、そこに中南米は出てこないと思う。出てくるにしても、ジャズがある程度形になってからそのスタイルを取り入れたみたいな話ではないかな。

ジャズ史がアカデミックに研究されてくるのは、1950年代以後の公民権運動とリンクして黒人のアフリカンルーツ意識の芽生えと文化人類学の研究が白人-黒人の対立/共存的な文脈で語られ出してからだそうだが(ちょっといい加減な要約かも)、この映画は1948年だからそれより以前の話だ。

実はこんな話は「アメリカ音楽史/大和田俊之(講談社)」にいっぱい書いてあって、それは近年のアメリカにおけるヒスパニック(ラティーノ)系人口の急増により、ジャズを含むアメリカ音楽史も従来の黒人/白人の図式ではなく、南北アメリカの視点から大幅に書き換えられてくる可能性があると書いてある。つまり最近の研究の傾向であって1948年頃の話ではない、ってことだけど、実はこういう意見がすでにあったんだ!って驚いたのだ。

というところで、前回の最後に書いていた、ダンスとアメリカ音楽とハバネラの関係につながるのであります。

ハバネラWikipedia日本語版

イギリスあたりのCountry Danceがフランスの宮廷に入ってContradanseとなり、それがフランス領ハイチを経由してキューバに渡ってハバネラ(Contradanza)となり、それはまたスペインに逆輸入されて数々のハバネラの曲が作られる。

英語版WikiではContradanzaがタイトルで、「Habaneraともいう」と書いてある。

Habanera

Wiki英語版にあったHabaneraのリズム、上が基本で下はヘミオラと書いてあった。

もととなるEnglish Country Danceで、ご覧の通り、例の12/8拍子だ。なんとルネサンス期からあるという話だ。

そしてフランスに渡って宮廷のContredanseとなる。これも12/8拍子だ。これがキューバに渡ってハバネラになるんだそうだが、このつながりは今ひとつわからない。

いずれにしろ、どちらも以前から書いていたIrishのJigとかなんとかと同じ12/8拍子系なんだよね。

で、前回書いてたハバネラが合衆国アメリカに渡ってジャズやカントリーに取り入れられ、そしてプレスリーのロックになる、というのは実は以前からよく指摘されていた話だそうだ(アメリカ音楽史)。

こういう話とは別に、ジャズのSwing時代というのがあるけど、その同時期にWestern Swingというのがカントリー音楽で起こっているとかで、色んな話が錯綜していてまとまらないけど、ジャズは黒人の音楽というのは公民権運動などの黒人意識の高まりとリンクしたステレオタイプ的な発想で、実際には合衆国の黒人&白人にさらに中南米、スペイン、ロマとか非常に複雑に絡み合って出来ている、というのが最近の実感、っていっても多分に「アメリカ音楽史」の影響だけどね。

ベニーグッドマン楽団とほぼ同時期に結成されたのがこのBob Wills & his Texas Playboysだそうだが、Swing時代の立役者、あるいはそれ以前もジャズ黎明期には白人プレイヤーがとても多いんだな、ってのも最近の実感。

もう長くなったんで、さらにまとまらない話だけど、イギリスの作家Charles Dickensは1842年に渡米して「アメリカ紀行(上、下)/訳者略(岩波文庫)」を書いてるんだけど、その中で、ニューヨークのファイヴ・ポインツにあるアルマックスという場末のダンスホールに行ったことが書いてあって、混血のダンサーがシングルシャッフル、ダブルシャッフル、カットとクロスカットというダンスを踊るとある。伴奏は黒人のヴァイオリンとタンバリン。

これがIrish Shuffleだがまたしても12/8拍子で、これがNYのFive Pointsでタップダンスになることは容易に想像できる。

ついでにイーブン系4拍子(たぶん)のダンス。

これを出したのは、上の方のイギリスやフランスのダンスを見てもわかるけど、基本ステップにいわゆる「スキップ」があるということだ。「タラッタラッタラッタ、うさぎのダンス~」で、日本人にもなじみやすいリズムじゃないかしらん。

つまりこのスキップのステップが3連系の音楽とともにアメリカのダンス、そしてSwingになっていったんじゃないかというのが今の僕の想像であります。

というところで、今日はおしまいなんだけど、「中南米の音楽/石橋純(東京堂出版)」には、中南米の音楽の起源の中にイベリア半島にある「型と即興」というのがあって、これは単純な循環コードの型みたいなのがあって、テーマを繰り返しつつ、それに基づいて各演奏者が即興演奏をする作法が16世紀スペインで起こってヨーロッパ中に広まって、それが中南米に行ったという、つまりはこれはジャズのセッションと変わりがない!ってな話がそんな昔からあったわけで、またまたびっくりと、どこまで行くのやら(^_^;)。

では終わりのおまけで、A Song is Bornの映画全編がこちらにあった、っていっても全然見てないけど。

そのうち削除されるかもしれないけど、最初に出てくる、おなじみのライオン、Metro Goldwyn Mayerは超有名だけど、Gary Burtonの二人目の奥さん、実はBerkleeでの生徒だったんだけど、この創業者Samuel Goldwynの孫娘だったそうな(Gary Burton自伝より)。

翌日訂正:動画を全然みてなくて、たかけんさんのコメントからロシア語らしき解説が入っていて台詞がほとんど聞き取れないことがわかったので検索しなおしたんですが、英語版はあったものの音声がおかしくてとても見れたものではありませんでした。そのかわり映画の紹介動画があったのでアップしておきます、英語ですが(^_^;)。

※その後、英語完全版を見つけたので記事にしています。興味のある方はこちらをどうぞ。

 A Song is Born - Movie 英語完全版

スペイン語吹替え版はロシア語版よりはまだましかな。

最初にアップしたロシア語解説がうるさいバージョン。

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